アート作品制作現場種明かし
vol. 10 2015-02-07 0
実験環境の全景です。手前にいけばな。その奥にある丸いものはスピーカーを上に向けておき、その上にゴムのカバーをかぶせたものです。この上に絵の具などをおきスピーカーから音を出すと、音の振動で絵の具が飛び散りほんの短時間ですが不思議な形状を形作ります。その向こうにあるのは高速度カメラ。毎秒2000フレームの撮影が可能で、絵の具が目に見えないような短時間に作り出す不思議な造形を撮影します。
これは実験を始める準備を行っているところ。未生流笹岡家元の笹岡さんがいけばなの位置や向きを慎重に決めています。同時に土佐さんが飛び散らせる絵の具の調合を行っています。いけばなの位置、方向が決まると一旦、花を取り出して後方におられる低温物理の専門家である前川京大名誉教授に渡します。
前川先生は液体窒素に花を浸して凍らせます。その花を背後からエアガンで撃って飛び散らせます。同時に絵の具も音の振動で飛び散らせます。それらの2種類の映像の組み合わせが美しい映像を作り出します。
これは1回の撮影が終わったところ。花や絵の具を取り替えながら何度も実験を行うことによって、美しい造形美が撮影できます。そのご土佐さんがそれらの映像を編集してアート作品生み出すわけです。