第3回 KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2015をクラウドファンディングで実現!

第3回 KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2015

  • 仲西 祐介
  • 写真
  • 京都府
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  • コレクター
    9人
  • 合計金額
    76,000円
  • 残り
    0日

目標金額は5,000,000円です。

FUNDED

このプロジェクトは、2015年5月11日00:00に終了しました。

このプロジェクトについて

日本では数少ない国際レベルの写真フェスティバルです。毎春約3週間にわたり、京都らしい印象的な十数会場(寺院や町家、近現代建築など)を舞台に、国内外から厳選した写真家の作品を斬新な方法で展示します。

代表から皆様へのメッセージ

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KYOTOGRAPHIE について

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、世界屈指の文化芸術都市・京都を舞台に開催される、唯一無二の国際的な写真祭です。日本および海外の重要作家や貴重な写真コレクションを、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開し、伝統工芸職人や最先端テクノロジーとのコラボレーションを実現するなど、京都ならではの特徴ある写真祭を目指しています。また、京都が一年でもっとも美しい春の季節に、約3週間にわたって開催されることも大きな特色の一つと言えるでしょう。

第3回目となる2015年は4月18日 [土] – 5月10日 [日] に開催。会場を15箇所に設置、計9カ国14組のアーティストが参加する予定となっています。また会期中は他にも、市内各所のギャラリー、カフェ、教育施設など市内約30の会場で、国内外の若手作家展を中心としたサテライトイベント KG+(ケージープラス)や、子どもから大人までを対象とした様々なパブリックプログラムも多数予定しています。

私たちの日常や社会に不可欠なメディアとなっている写真ですが、芸術表現としてまだまだ大きな可能性を秘めています。この写真祭では、芸術写真における「見る者/見られる者」 「写す者/写される者」といった関係のあり方を、様々な形で提案していきます。

名称: KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2015
(英語表記: KYOTOGRAPHIE INTERNATIONAL PHOTOGRAPHY FESTIVAL)

会期: 2015年4月18日[土] – 5月10日[日] (プレビュー 4月17日[金]を含む24日間)

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KYOTOGRAPHIE 2015 のテーマ
「TRIBE – あなたはどこにいるのか?」

「TRIBE」を直訳すると「部族」となりますが、KYOTOGRAPHIE 2015では血や土地といった先天的な繋がりだけでなく、個々の意志や価値観で結ばれた人種や国境を越える様々な人の繋がりを現代の「TRIBE」として捉え、写真を通して多種多様な「人間の繋がり」を見せていきます。京都の歴史的建造物や現代建築の空間に、世界各地の先住民文化からメディアによって生み出された現代のポップカルチャー など、あらゆる人間の輪郭や色彩を写し出します。

この新しい「TRIBE」という視点の発見によって、情報過多のこの時代に自分が「どこにいるのか」という立ち位置を再認識し、それぞれの違いを認め合い、自分以外の「TRIBE」の存在を自然に受け入れることができたとき、そして誰もが尊くて素晴らしい存在と思える社会がつくれたとき、おのずと「差別」がなくなると信じています。

KYOTOGRAPHIE 2015は、地球上に存在する色々な「TRIBE」が発する色とりどりの光を体感させます 。

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このクラウドファンディングを立ち上げた理由

KYOTOGRAPHIEは、アーティストやクリエイターたちによる手作りのフェスティバルです。自由な表現や選択を担保するため、民間の皆様からの支援によって実現しています。今年度のKYOROGRAPHIEも、まだ資金が潤沢にあるとは言えない状況です。そこで、クラウドファンディングを通じて皆様のお力を貸していただきたく、このプロジェクトを立ち上げました。
KYOTOGRAPHIEが存続し、より素晴らしいフェスティバルに成長していくこと、それは写真文化の更なる発展に寄与することであると、私たちは信じています。そのためには、皆様のお力添えが必要です。どうか、皆様のお力を貸してください。

2014 Naoyuki Ogino

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皆様のご支援によって実現させたいプログラム

世界的な建築家・坂茂氏の“紙管パビリオン”を京都市役所前広場に建設し、
20世紀初頭に実在したパタゴニアの幻の部族の写真を展示します。 

建築界のノーベル賞・プリツカー賞を受賞した坂茂氏の“紙管パビリオン”を京都市役所前広場に出現させます。このパビリオンを会場に、20世紀初頭、パタゴニア幻の部族を捉えたドイツ人宣教師マルティン・グシンデの稀少な写真を世界に先駆けて初公開します。皆様のご支援は“紙管パビリオン”の設営・撤収、会期中の運営、警備の維持にかかる経費に充てさせていただきます。

ジャズ界伝説の写真家フランシス・ウルフのプリントが日本初上陸。

ブルーノートレコードの歴史を知るマイケル・カスクーナ氏のキュレーションで魅せるジャズビジュアル世界。
名門ブルーノート・レコードで撮影を担当したフランシス・ウルフの写真は多くの音楽ファン、アートファンを魅了してきました。音楽プロデューサーでブルーノート・レコードのアーカイブのディレクターであるマイケル・カスクーナ氏の協力のもと、数々の名盤ジャケットのデザインに使用されたウルフの写真プリントほか、貴重なアーカイブがニューヨークから初上陸します。皆様のご支援はアーカイブの海外輸送、カスクーナ氏の日本招聘、ジャズライブなどの各種イベントの開催費用に充てさせていただきます。

京都市×フィレンツェ市 姉妹都市提携50周年記念、日伊をつなぐフォスコ・マライーニの眼。

フィレンツェ出身の人類学者・フォスコ・マライーニは1930年代に初来日して以来、日本文化に深い関心を寄せました。1954年には能登半島の先にある舳倉島に渡り、「海女」の姿を追いました。海女の撮影のために自ら製作した「水中カメラ」も所蔵美術館より里帰り出品します。皆様のご支援は作品・資料の海外輸送費、京都市所有伝統的建造物を本展示に向けて改装する費用、フィレンツェ市に関連した記念イベントの開催費用に充てさせていただきます。

多様なパブリックプログラムの開催

様々なイベントやプログラムを通じ、一般来場者はもちろん地域の教育施設など、街全体を巻き込みながら、フェスティバルを盛り上げていきます。KYOTOGRAPHIEのパブリックプログラムは、アートとしての写真と皆さんをつなぐことを目的としています。写真家自らによるトークやワークショップ、子どもたちも楽しめる体験など、様々な方々に開かれたプログラムを企画、開催します。皆様のご支援は様々な世代に向けた教育プログラム充実のための費用に充てさせていただきます。

小中学校向け教育教材「Teacher’s Kit」の作成

出展アーティストの様々な世界観をKYOTOGRAPHIEが独自に編集し、新しい角度からの教育教材として「Teacher’s Kit」を提案します。子供達がアーティストや展覧会場、写真作品の撮られた背景を知り、調べ、実際に会場を訪れることで、新しい発見や学びを得るカリキュラムになることを目指しています。皆様のご支援は、「Teacher’s Kit」の作成やアーティストとの連携にかかる費用に充てさせていただきます。

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KYOTOGRAPHIE 2015 展示情報

  1. マルク・リブー (フランス) ― 「Alaska」 presented by CHANEL NEXAS HALL」

    「あらゆる醜悪なものを消し去る雪、そして、まるで白いページのように雪の上に描かれるものたち・・・」(カトリーヌ・リブー)

    マルク・リブー(1923、フランス・リヨン生まれ)は、写真家集団「マグナム」の創始者アンリ・カルティエ=ブレッソンやロバート・キャパらの同志であった。50年代のアフリカ独立運動や60年代のベトナム戦争など激動の現場に立ち会い、1957年、欧米の写真家として初めて中国の取材にも成功した、まさに20世紀を代表する写真家である。近年でも、ニューヨークの国際写真センター(ICP)やパリのヨーロッパ写真美術館にて大規模な回顧展が開催され、その評価はますます高まっているといえよう。
    CHANEL NEXUS HALL(東京・銀座)から巡回する本展は、アラスカで撮影された未発表作品約50点を展示し話題となった注目の展覧会だ。
    ゴールドラッシュと石油発見との狭間にあたる1950年代、いわば「忘れ去られた時代」のアラスカで、自然と共存する人間や動物、旅の途上で出会う様々な風景を、鋭い視点と独自の詩情でとらえている。

    Marc Riboud, Alaska, 1958 / © Marc Riboud

  2. フランス国立ギメ東洋美術館・写真コレクション (フランス) ― 「ラスト・サムライ」(仮題)

    海外の写真コレクションにみる武士の肖像

    パリにあるフランス国立ギメ東洋美術館は、非アジア地域において最大級の規模を誇るアジア美術専門の美術館。膨大なコレクションの中には日本で撮影された貴重な写真も多く含まれるが、今回のKYOTOGRAPHIEにおいて、このギメ写真コレクションが初めて日本で紹介されることとなった。
    フィーチャーされるのは、急激な社会変化とともに姿を消すこととなった武士の肖像である。特にフランス海軍将校アポリネール・ル・バが撮影した下関戦争(1864年)後の写真アルバムは、実際の甲冑姿を写した写真など大変貴重なものを所収し、世界に現存する2部のうちの1部が今回ギメ写真コレクションから世界初公開される。そのほか、日本写真の黎明期に活躍した上野彦馬や下岡蓮杖、最初期の報道写真家として知られるフェリーチェ・ベアトらの作品を含む、ヴィンテージ・プリント約60点や、貴重なオリジナルアルバム等を公開する。

    National Photographic Collections of MNAA– Guimet, Apollinaire Le Bas, Japanese Warrior, 1864, albumen print / © Guimet National Museum of Asian Arts

  3. フォスコ・マライーニ (イタリア) ―  「海女の島」(ルガノ文化博物館コレクションより)


    生命力に満ちた美しい海女たちの記録

     フォスコ・マライーニ(1912-2004)は、人類学者、東洋学者、登山家、写真家として活躍したフィレンツェ生まれのイタリア人。1939年に初来日し、北海道大学でアイヌ研究に努め、1942年からは京都大学で教壇にも立った。戦後イタリアへ帰国した後も度々日本を訪れ、多くの日本に関する文章や写真を発表、世界へ日本文化を広めることに大きく貢献した。「海女の島」は、彼が1954年に能登半島の北方に位置する舳倉島と御厨島で撮影したものである。手作りの水中カメラによって撮られた素潜り漁を行う海女たちの姿は、無垢で大らかな美しさに満ち、海に囲まれた日本独特の自然主義を象徴しているかのようだ。若き日に家族と暮らした京都は、マライーニにとっても特別な場所であり、今年、京都市とフィレンツェ市の姉妹都市提携50周年を記念して、本展の開催が実現した。

    Fosco Maraini, The Enchantment of the Women of the Sea, Japan, 1954 / © 2015 MCL - Vieusseux - Alinari

  4. フランシス・ウルフ (ドイツ、アメリカ) ― 「フランシス・ウルフとブルーノート・レコード」(仮題)


    ジャズ界伝説の写真家フランシス・ウルフのプリントが日本初上陸

    アート・ブレイキーやジョン・コルトレーン、セロニアス・モンク等々、名だたる演奏家たちの傑作を世に送り出してきたモダン・ジャズの名門レーベル、ブルーノート・レコード。そして、名盤に収録された素晴らしい演奏とともに、音楽ファンやアートファンを魅了してきたのが、レコードジャケットにも使われたフランシス・ウルフ(1907-1971)の写真だ。彼は共同経営者としてレーベルを支える一方、ライブやレコーディング風景を撮影し、ジャズの魅力や世界観を見事に視覚化した。今年のKYOTOGRAPHIEには、50~60年代に撮影されたウルフの写真プリントや、やはり同レーベルでのグラフィック・ワークで知られるデザイナー、リード・マイルス(1927-1993)の作品を含んだ貴重なヴィジュアル・アーカイブがニューヨークから初上陸し、日本初公開となる。またKYOTO JAZZ MASSIVE沖野修也との関連ジャズ・イベントも開催予定。

    Francis Wolff, BLUE TRAIN (Album of John Coltrane) , 1577 / © Francis Wolff/Mosaic Images 

  5. 榮榮&映里 (ロンロン&インリ) (中国) ― 「妻有物語」

    写真に表現される「生命の環」と「水の流れ」

    中国写真芸術の先駆者である榮榮(1968、中国福建省生まれ)と、日本人女性写真家の映里(1973、神奈川県生まれ)が出会ったのは1999年のこと。2000年に「榮榮&映里」として北京で共同制作を開始し、中国における写真表現のけん引役を担ってきた。「妻有物語」は、越後妻有アートトリエンナーレ(2012年)の招待作家として制作した作品である。約2年間、日本有数の豪雪地帯である新潟県十日町に暮らしながら、変化していく夫婦や家族の有り様、「生命の環」やその根源ともいえる「水の流れ」に感応していく過程が写真に表されている。会場となる両足院は通常一般公開していない禅院で、その書院や茶室、新緑を迎える庭園の美しさもあわせてご覧いただくことができる希有な機会となる。

    RongRong & inri , Tsumari Story. 2014 / © RongRong & inri

  6. マルティン・グシンデ (ドイツ) 「パタゴニア地方のセルクナム族、 ヤマナ族、アラカルフ族(仮題)」


    パタゴニアの幻の部族をとらえた注目展が世界に先駆けて開催

    もとはドイツ人宣教師でありながら文化人類学者として活躍したマルティン・グシンデ(1886-1969)が、南米のパタゴニア地方南部に位置するフエゴ諸島に数度にわたって長期滞在したのが1918年から24年のこと。この時彼が撮影したのが、その後絶滅した先住民族セルクナム族、ヤマナ族、アラカルフ族の肖像だ。動物の毛皮をまとい、仮面をかぶり、全身に儀式的な模様を塗りつけた姿は、強烈な印象を与えるとともに文化や文明のあり方についても示唆的であるといえよう。グシンデの写真集『Martine Gusinde: Selk’nam, Yamana< Alakaluf de Tierra del fuego』の出版に併せて企画された話題の世界巡回展の幕開けとなる本展は、建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を受賞した坂茂氏と京都造形芸術大学が共同で手がける“紙管パビリオン”で行われる予定。

    Martin Gusinde, Ulen, the male clown, initiation ceremony of the Hain, a Selk’nam rite, 1918-1924, ca. / © Martin Gusinde / Anthropos Institut / Éditions Xavier Barral

  7. ルーカス・フォーリア (アメリカ) ― 「ア・ナチュラル・オーダー – 自然に向かう人々 (仮題)」


    都市を捨てた人々の生活とアメリカ写真

    ルーカス・フォーリア(1983、ニューヨーク州生まれ)がキャンピングカーに写真機材を積んで、アメリカ南東部へ旅に出たのは2006年のこと。その後5年間をかけて彼が撮影したのは、‘off-the-grid’と呼ばれる環境で生活する人々の肖像だった。‘off-the-grid’とは電気水道を含めた近代的な設備や供給に頼らない自給自足の生活環境を指す現代用語である。人々が都市や町を捨て自然や荒野での生活を選ぶ理由は、宗教的なものから経済的なものまで様々だが、彼らの多くはソーラーパネルや車のバッテリーを電源にして日常的にインターネットにアクセスしているという。そんな現代社会を象徴するようなユニークなライフスタイルと、美しい自然風景との対比が印象的なフォーリアの作品は、ニューカラー写真を生んだアメリカ写真の伝統を受け継ぐ力作といえよう。

    Lucas Foglia, Homeschooling Chalkboard, Tennessee , 2008
    Courtesy of galerie du jour agnès b, Paris / © Lucas Foglia

  8. ロジャー・バレン (アメリカ、南アフリカ) ― 「ロジャー・バレン:黄泉の国 1969-2014(仮題)」


    ダークサイドがファンタジーに転化するバレンの異世界

    人間と社会のダークサイドを写し出す写真家として、ロジャー・バレン(1950、ニューヨーク生まれ)が現在最も重要な作家の一人であることは間違いないだろう。1970年代に南アフリカに移住した彼は、アパルトヘイト(人種隔離政策)廃止前後の差別の有り様や貧困問題をテーマにしながらも、その制作スタイルは当初のドキュメンタリーから様々な演出をほどこす構成写真へとユニークな変遷を遂げている。また近年では、アフリカの貧困白人層から生まれたカウンター・カルチャー‘Zef’(元は「呪い」の意味)を代表するラップグループ、ダイ・アントワードと共同で「I Fink U Freeky」のミュージック・ビデオを制作、動画サイトYouTubeでの視聴回数は5千万回を突破し、メジャーな価値観や美意識を笑うかのような独特のセンスが大反響をよんだ。待望の国内初個展となる本展は、これまでの作品を回顧し、さらに代表作「OUTLAND」シリーズの映像作品や、新作45点を加えた新版写真集を世界初披露する。

    Roger Ballen, Mimicry, 2005 / © Roger Ballen

  9. ヨシダ キミコ (日本、フランス) ― 「タイトル未定」


    現代美術の写真作品と京都の伝統工芸とのコラボレーション!

    パリを拠点に活動するヨシダキミコの作品制作は、全てキミコがモデルとなったセルフポートレートのスタイルをとっている。同じサイズに、同じ構図、同じ主題、同じライティングで撮影され、一切デジタル加工されていない写真——自らを絵画的かつ装飾的な構成要素の一部とし、“消滅の儀式”を実践しているという。これらシリーズ作品に見られるどこにも属することのないポートレートはヨーロッパで高く評価されてきたが、日本では初の本格的な個展となる。また本展では、会場となった呉服商野口家の京友禅を、表具師・宇佐美直八氏が掛け軸に仕立てるなど、京の伝統技術とコラボレーションした特別作品も出品される。さらに、通常公開されていない伏見奉行・小堀遠州の屋敷を移築した花洛庵(野口家住宅、京都市指定有形文化財)での展示もみどころとなる。

    Kimiko Yoshida, Painting (Condottiere Micheletto Attendolo da Cotignola at the Battle of San Romano by Paolo Uccello). Self-portrait, 2010 / © Kimiko Yoshida

  10. オリバー・ジーバー (ドイツ) ― 「イマジナリー・クラブ」


    音でつながる現代のTRIBEたち

    写真家としてだけでなく、キュレーションやデザイン、ギャラリーや出版レーベルの運営など、様々な次元で写真文化の発信に取り組んできたオリバー・ジーバー(1966、デュッセルドルフ生まれ)。それらの活動に通底するのは、若者たちの個性やアイデンティティーと、その形成に深く関わるユースカルチャーへの関心である。2006年には大阪府とデュッセルドルフ市による交流事業に参加、日本のサブカルチャーを題材に「J_Subs」を制作するなど、日本とも深い関わりを持ってきた。今回の個展ではさらに、規則的なルールのもとで多数のポートレートを撮影するという、彼の制作スタイルが確立された処女作「SkinsModsTeds」(1999)と、日本、ドイツ、アメリカなどのクラブを訪れて撮影した「Imaginary Club」(2013)、これら3シリーズをあわせて展示する。またクラブMETROでのスペシャルイベント「KYOTOGRAPHIE kick off party ”Imaginary Club”」にて作品のプロジェクションも予定。

    Oliver Sieber, JESSY, DORTMUND, 2006 / © Oliver Sieber

  11. ノ・スンテク (韓国) ― 「reallyGood, Murder」


    娯楽化する軍事ショーと写真家の眼差し

    韓国の歴史や社会問題をテーマとしたドキュメンタリー作品の制作を行ってきたノ・スンテク(1971、ソウル生まれ)。2014年の韓国美術家賞を受賞するなど、韓国を代表する写真家として近年大きな注目を集めている。韓国で一般公開されている軍事演習や武器販売会に訪れる市民の様子を撮影した「reallyGood, murder」シリーズでは、科学や安全保障の名の下に兵器が礼讃され、さらには軍事ショーが娯楽化される現実が、詩的で美しい写真表現で切り取られている。休日を楽しむ人々と軍事兵器が共存する風景のいびつさは、見る者に違和感を覚えさせるのではないだろうか。今なお停戦状態にある朝鮮半島の軍事環境や一般市民の置かれた状況を、ひとりの写真家として冷静に見つめるスンテクの作品は、変化する社会情勢の中における個人のあり方について、普遍的な問いを投げかける。

    Suntag Noh, reallyGood, Murder, 2008 / © Noh Suntag

  12. 山谷佑介 (日本) ― 「Tsugi no yoru e」

    写真に焼き付けられた大阪・夜々の若者たち


    コントラストの強い荒れた画像に写る、破天荒な若者たち……写真家を志す前はバンド活動に明け暮れていたという山谷佑介(1985、新潟県生まれ)の写真集『Tsugino yoru e』(2013年に自費出版)には、大阪でともに過ごしたパンクスやスケーターたちの日常がスナップされている。国際写真センター(NY)のキュレーター、アリスン・ブラッドリーは、ラリー・クラークからライアン・マッギンレーへと連なるアメリカのオルタナティブシーンや、東松照明や森山大道といった日本の巨匠からの影響を指摘しながら、山谷の作品には「若者ならではの新鮮さと成熟したヴィジョンとの類稀な衝突」があり、さらに「啓示的である」と絶賛している。町屋という特殊な空間での展示に初挑戦する今回の個展では、インスタレーションの要素を取り入れ、被写体となった若者たちの気配が家のところどころに感じられるような展示を目指す。

    Yusuke Yamatani, Tsugi no yoru e, 2010 / © Yusuke Yamatani

  13. ルイ・ジャム (フランス) ― 「チェルノブイリ」


    チェルノブイリに生きる人々の影像

    フランスでフィギュラシオン・リーヴル(フランスの具象絵画運動)が巻き起こった1980年代に作品制作を開始したルイ・ジャム(1958、フランス・カルカソンヌ生まれ)は、肖像写真にペイティングや文字を描きこむ独自の手法を確立した。アンディ・ウォーホルやジュリアン・シュナーベル、ジャン=ミシェル・バスキアなど有名アーティストを写した作品で知られるが、一方で、ベルリンの壁やイラク、サラエボ、ガザ地区、エジプト等々、国際的な問題や紛争が起こる地を訪れ、シリアスなテーマにも取り組んできた。ジャムは悲劇の渦中にある人々の肖像を写し、作品化することで、彼らの中にある尊厳や美しさを引き出す。今回実現した日本初個展では、原子力発電所事故の余波が続くチェルノブイリで撮影された作品を紹介する。

    Louis Jammes , Child of Pripyat, 1991 / ©Louis Jammes

  14. ボードワン・ムアンダ (コンゴ) ― 「バコンゴのファッショニスタ 「サプール」(仮題)」


    アフリカの伊達男「サプール」の美学

    世界的に注目を集めるコンゴのサプール(Sapeurs)は、サップ(SAP)のファッションを楽しむ人々を意味し、SAPとはフランス語Société des ambianceurs et des personnes élégantes(日本語では「お洒落で優雅な紳士協会」などと訳される)の略で、60年代パリの紳士を手本にしたスタイルのことである。しかし重要視されるのは洗練されたセンスだけでなく、道徳や非暴力、言論の自由等々を尊重する精神であり、それらが備わってはじめてサプールと認められるのだ。ボードワン・ムワンダ(1981、コンゴ共和国ブラザヴィル生まれ)は、そんなサプールたちを記録した作品で2009年にアフリカ写真コンテストの新人賞を受賞、世界各国の展覧会で紹介されてきた。今回実現した日本初個展ではプロジェクションとアフリカの音楽による展示が予定されている。

    Baudoin Mouanda , The 'sapeurs' of Bacongo, 2008 / © Baudoin Mouanda

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リターンの紹介

◎KYOTOGRAPHIE 2015 公式パスポート
... KYOTOGRAPHIEの全15会場にご入場いただける共通チケットです。

KYOTOGRAPHIE 公式カタログ / *写真は2014年度のものです
... 毎年のKYOTOGRAPHIEの展示作品・会場を大きな写真で紹介したものです。空間デザインのプランなども掲載。

KYOTOGRAPHIE オープニングパーティーへご招待 (2名様)
... 展示アーティストや関係者、VIP向けのオープニングパーティへご招待致します。フェスティバル会期直前に行われます。

瀧澤明子の写真作品 (数量限定(先着順), 額付)
KYOTOGRAPHIE 2014の瀧澤明子展の展示に合わせ制作されたもの。約150年の歴史を持つ古典印刷技術コロタイプを用い、限定50枚のみ制作された作品です。フランスで生まれた印刷技術を今に伝える便利堂と瀧澤による和紙に浮かぶ漆黒のイメージは日本とヨーロッパの接点とも言えるでしょう。この重厚かつ繊細な作品により2014年新進写真家の登竜門ともいわれる「HSBC写真賞」(フランス)を受賞しました。エディション付。

Akiko Takizawa

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最後に

華やかに見えるKYOTOGRAPHIEですが、その裏にはKYOTOGRAPHIEを支えてくださる多くの人々のサポートや、スタッフやボランティアによる、地道な努力の積み重ねがあります。言い換えれば、それらひとつひとつの要素がなければ、KYOTOGRAPHIEは存在し得ません。
どうか、あなたのお力を貸していただき、KYOTOGRAPHIEを支えるサポーターの一人となってください。

皆様のご支援をお待ちしております。

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    • 瀧澤明子の写真作品
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    • 瀧澤明子の写真作品
    • KYOTOGRAPHIE 2015あるいは2016 オープニングパーティーにご招待 x 2名様
    • 公式カタログ、公式ウェブサイト・会場などすべてへのお名前の掲載 (2015あるいは2016)
    • 0人
    • お届け予定:2015年05月
  • 1,000,000円 残り5枚

    1,000,000円サポート (2016年度リターン)

    • KYOTOGRAPHIEからのお礼のメッセージ
    • 公式パスポート2016 (全会場入場できます) x 2枚
    • 公式カタログ 2016 x 1冊
    • 瀧澤明子の写真作品
    • KYOTOGRAPHIE 2016 オープニングパーティー (日程未定)にご招待 x 2名様
    • 公式カタログ、公式ウェブサイト・会場などすべてへのお名前の掲載 (2016)
    • 0人
    • お届け予定:2016年04月

プレゼンター

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仲西 祐介

  • 京都府

1968年生まれ。京都在住。世界中を旅し、記憶に残された光のイメージを光と影で再現している。映画、舞台、コンサート、ファッションショー、インテリアなど様々なフィールドで照明を手がける。アート作品として「eatable lights」などライティング・オブジェクトを制作。また原美術館 (東京)、School Gallery (Paris)、「Nuits Blanche」(京都) でライティング・インスタレーションを発表する。2013年より写真家ルシール・レイボーズと「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」を立ち上げ、主催する。

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