与論ファクトリーではお世話になります。松原です。
vol. 1 2024-02-08 0
ご挨拶
みなさまこんにちは!
日本国際観光映像祭(JWTFF)のマネージャーをつとめる松原かおりと申します。
私は、日本文理大学工学部情報メディア学科のデザインコースで主にWebデザインや造形、広告などを教えています。
総合ディレクターの木川剛志とは、福井駅前短編映画祭の立ち上げ時から運営をともに行い、また和歌山大学が主催されている学生ドキュメンタリー映画祭のお手伝いなど、デザインに関わる分野で協働してまいりました。
第5回日本国際観光映像祭「高島のまちづくり」セッションにて登壇(右から2番目)
なぜ、私がこのプロジェクトの冒頭でこの記事を担当させていただいているのか。
まずは、第3回日本国際観光映像祭から取り組む「ART&FACTORY JAPAN」という取り組みについて知っていただきたいと思います。
ART&FACTORY はポルトガルの国際観光映像祭、ART&TUR が 2018年から始めたものです。
日本国際観光映像祭のディレクターである木川剛志はこれの第1回、第2回に参加しました。そして、日本でもファクトリーの開催を目指し、2020年度に与論町とともに開催することになりました。ART&TURのディレクターであるフランシスコ・ディアスに名称の使用許可を取り、正式名称を ART&FACTORY JAPAN、通称として地名にファクトリーをつけた名前を用いることとしています。
たとえば与論であれば、与論ファクトリーとなり、これ以降、ART&FACTORY はファクトリーと呼びます。今年は「与論ファクトリー」に加え、開催地である阿寒湖の「Lake Akan ファクトリー」も行います。
観光映像は、映像というアートにかかわり人間の感性に強く作用するものでありながら、地域の貴重な文化、自然、歴史を守るために誘客をするという実利的な効果も期待され、さらには日々進化するDX 技術と連動することも求められる、複合、総合的な制作物です。
そして、観光映像は日々進化します。コロナ以前に作られた映像を見る。その映像の中に見られるかつての人々の距離感を見ると、すでにこれらは過去の映像であることに気付きます。 私たちは、これからの観光映像を探しています。
FACTORYでは、地域の持つ問題を共有し、その解決を大きな目標として、映像作家がその感性を最大限に活用して、これからの観光、観光映像のあり方を模索します。
「与論ファクトリー」
与論ファクトリーはこれまで3回行われ、ファクトリーのプロデューサーは総合ディレクターの木川剛志が担当していましたが、大分に移住した松原が与論ファクトリーのプロデューサーとして今年担当をすることになりました。また木川は阿寒ファクトリーのプロデューサーを担当します。今後、それぞれファクトリーの活動報告を行う予定をしています。
与論ファクトリーで制作された観光映像は合計9本あり、与論町が運営する「ヨロン島」YouTubeチャンネルにてご覧いただけますのでぜひ与論島の魅力をそれぞれの映像作家が捉えた作品をご覧ください。
今年度の与論ファクトリーには3組の映像制作チームが参加します。すでに1月26日より2月1日までに1組。2月1日から2月4日までに1組、計2組が与論町に訪れ、与論の島人と出会い、撮影を終えました。2月17日から2月20日には残り1組が与論島に訪れ、新たに与論ファクトリーの作品作りに取り組みます。
ヨロン島展望所からの風景
与論島はとても美しい島です。
鹿児島県にありながら、沖縄の隣の島で、珊瑚礁に囲まれた島には様々な絶景スポットが存在します。私が初めて与論島に来た際、かつて大林宣彦監督が撮られた「天国にいちばん近い島」と言われたニューカレドニアを舞台に撮影されたあの景色を中学時代に憧れて見た記憶を思い出しました。しかしいまだにニューカレドニアには行けてないですが、日本に、こんな美しい景色があるのかと心から感動しました。
この感動体験は、一度味わえばもしかしたら、いい思い出としてとどめ、また別の美しい島を求めて行きたい欲求に駆られるのかもしれません。しかし、与論島にはもっと別の魅力があると感じました。
島の端から端まで車であれば15分〜20分もあれば移動できるコンパクトな島です。そして、いつもこの与論ファクトリーの撮影時期である1月終わりから2月の閑散期に訪れるのですが、それでも与論島のファンになられた観光客がリピーターとなって訪れて、島に住みたい‥帰りたくない‥となっていました。
私も同様にいつか与論島で住みたい!と思っていましたが、島の方にお聞きすると、今現在、移住したいと待機されている方が2,000名を超えているそうです。人口5,000人の島で、島民の4割ほどを占める移住希望者は何を見出すことができ移住を望むのでしょうか。
今回の与論ファクトリーの映像作家の方々は、これまでの作品とはまた別の視線で見出した与論の魅力を伝える作品を生み出してくれると信じています。
ぜひ、この日本国際観光映像祭が取り組んできた与論ファクトリー、そして阿寒ファクトリーも同様にご支援を賜りたくどうぞよろしくお願い申し上げます。
日本国際観光映像祭 マネージャー
与論ファクトリープロデューサー
松原かおり
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