【コレクター限定】絵画
vol. 335 2021-08-18 0
※こちらはご参加頂きました皆様への限定記事となります!
感染者が増え続けている。
夏休み、盆休み、酷暑と続いていたしインパクトのある数も出てきたから減ると思っていた。
今週ぐらいからピークアウトするんじゃないかと思っていたのだけれど。
豪雨があったから来週にはするのだろうか?
さすがにこのまま増え続けたら先が見えないなんてものじゃなくなる。
かつて氾濫を繰り返した川が近くを流れている。
巨大な氾濫に備えた施設が出来てからは聞いたことがない。
それでもこの川が目いっぱいの水位になることはある。
ようやく水位が下がっているけれどいつも泳いでいる鯉も鴨もいなかった。
彼らはどこに避難しているのだろう。
この雨季が去れば当たり前のようにまた戻ってくるのだろう。
自然界の生き物は危険を察知するとどこかに消えていく。
僕たちは危険を察知する能力をかなり失っているのかもしれない。
壁に囲まれた安住の家は、豪雨もウイルスも寄ってこないかのような気になってしまう。
今回、作品の撮影の前に絵を描いていただいた。
たまたま繋がった方にお願いをした。
デジタル化して映画で使用することも検討したのだけれどちゃんと撮影した。
絵画を飾り、照明をあてて、静止画ではなく動画として撮影をした。
その絵画を含んだシーンを短い映像で書き出した。
音楽が届いたことで、色もMAもまだだけれど、こんな感じですと伝えられる。
編集の過程でいったん送ることを伝えてあった。
音楽と合わせないと伝わらないシーンだから時間がかかった。
イメージと違っていたりするだろうか。
それはまだわからないけれど。
僕の中で映画製作でなるべく幅を創りたいと思っていた。
絵を描いてくださった方は若いアーティストで。
その若さが入るだけで幅が出来ると思っていた。
実は女性スタッフも直前まで参加する予定があったのだけれど。
コロナ禍の影響でスケジュールに不都合が出てしまった。
ベテランがいて、男女がいて、若い感性が自由に意見できる。
そういう現場がいいなぁと思っていた。
限られた中でもそういう現場を目指したことは作品に繋がっていると思う。
結果的にスタッフは男性だけになったのだけれど。
メインの出演者が女性だということは大きいことだと思う。
稽古を繰り返したから、女性的な感性も作品に投影されていると思っている。
素晴らしい絵で、皆、おお!と声が出た。
届いた音楽は何度聞いても鳥肌が立つ。
スタッフさんたちもどんどんアイデアを出してもらった。
出演者たちも素晴らしい芝居で応えてくれた。
ロケ地も素晴らしい環境で撮影することが出来た。
なによりこんなにたくさんの人たちに応援してもらって製作している。
もし褒めてもらえるなら、皆のおかげだ。
これで作品が悪いということなら僕の無能さでしかないだろう。
監督、脚本、編集の責任だ。
今、音楽を聴き込んでいる。
他のシーンでも一部分だけ使用したりできるかもしれないと考えたから。
もちろん、追加での音楽も届くのだけれど。
それ以外にも可能性を自分なりに探しておく。
自然の中にいることを自覚しなくてはいけない。
どこかで危険を察知したり、違和感を覚えたり。
そういう感覚が作品になるのだと思う。
現代に生きる僕たちは自然とは別の感性ばかりになっている。
自然とは別の感性もそれはそれで素晴らしいものなのだけれど。
今を生きる中で、例えば風から感じる何かは大事なメッセージだと思う。
8月の完成披露試写会は断念したけれど。
このまま緊急事態宣言が続くようであれば9月も厳しいのかもしれない。
先行きが不透明な中。
僕は鈍くなっている野生の直感を取り戻していくしかない。
今だというタイミングがきっと来る。
それにしても想像を超えてくるなぁ。
そこら中にメッセージが落ちている。
小野寺隆一