No War
vol. 323 2021-08-06 0
人類史上初めて一般市民の頭上に核爆弾が落ちてから76年目の日。
僕が高校生の頃。
タイマーズが原爆の歌を歌ってた。
Long time ago 44年前。
信じられないけれどあれからもう30年以上も経っている。
僕たちの世代の親は団塊世代。
反戦フォーク集会なんかをやっていた世代。
戦争が終わって、僕らは生まれた。なんて歌ってた。
1945年の終戦の年から始まったベビーブーム。
その子供たちが団塊世代の子供たち。
おじいちゃんやおばちゃんたちに戦時中のことを何度も聞いた。
それでも伝聞。
体験は親すらしていない世代だ。
伝え続けろと言われても伝言ゲームは形を変えていく気がするよ。
ただ根っからの職業軍人だったおじいちゃんには体験談よりも強く言われた。
戦争はいけない。絶対にやっちゃいけない。
体験した人の肉体だから生まれた迫力だったのかもしれないけれど。
きっとそれ以上ない言葉なのだと思う。
10代だったあの頃。
世の中は偽善者だらけに見えた。
何人も同世代が校舎から飛び降りたのに、いじめはありませんと校長は繰り返した。
差別をなくしましょうなんて口では言いながら、大人たちは差別ばかりしてた。
校内暴力はいけませんなんて言ってたけど、朝から何キロも走らせてた。
平和を目指すなんて言いながら、受験戦争に勝てなんて同時に言われた。
ニセモノだらけの中で、時々、ほんとうがまぎれてた。
戦争はいけない。
反戦という言葉がダサいという時期があった。
今はどうなのかも知らない。
だって誰だって反戦だし当たり前でしょ?みたいなことだった。
それならそれでいい。
そのままダサいまま進めばいい。
僕はダサくても、反戦と言い続けるけどさ。
当事者じゃないし、伝聞だけど。
あれから世界から戦争がなくなった日はない。
この国はその間に戦争をしていない。
少しだけでも世界平和に進んでいるのだろうか。
武器は高度化して、いよいよ無人兵器が生まれ、宇宙にまで拡大してる。
武装していない一般庶民の頭の上に大量破壊兵器を落とすことを人間はやった。
少しだけでも人権意識が向上しているのならばもうそんなことは起きないだろうか。
無人兵器が進化したら人権意識すら関係なくなるのだろうか。
いがみあってもいいよ。
悪口を言い合ったっていい。
時々、一緒に笑って握手したほうがいいけどね。
とにかく、戦争しなければいいよ。
あたまわるそうだなぁって笑ってられればそれでいいよ。
僕の言葉なんてあの頃に僕が感じた偽善者の言葉に読めるかもしれない。
でも僕は8月だけでも毎年きちんと思うようにしている。
No War
小野寺隆一