日本におけるワインとは。
vol. 2 2021-04-10 0
私の思いをのせたクラウドファンディングを発信して、1週間が経ちました。
ひとりでも多くの方に、飲食業界の実情と、アフターコロナにおける外食文化を守るためのご提案をご覧いただければ幸いです。
https://motion-gallery.net/projects/D_cellar_door
今日は、私の幼馴染の親友に改めてご報告させていただき、とても有意義なコミュニケーションの時間を過ごさせていただきました。
そして改めて日本における「ワインの存在」の位置づけが、諸外国におけるそれと大きく隔たりがあるよなと実感しました。
日本でのワイン消費
日本のワイン造りの歴史は約140年前に始まり、ヨーロッパの旧世界と呼ばれるワイン造りの原点となる地域(フランス・イタリア・スペインなど)に比べてまだまだ浅い国です。
本格的なワインは当時(明治時代)の日本の食生活には受け入れられず、甘口で飲みやすい甘味果実酒の原料ワインとしてワイン造りが続いていました。
テーブルワインの消費に動きが出てきたのは昭和39年(1964年)の東京オリンピックの頃からです。
こちらのグラフをご覧ください。
日本人のアルコール消費量の推移が見えてきます。
酒類全体におけるアルコール消費量は、平成11年をピークに徐々に右肩下がりです。
その中でも、果実酒(ワイン含む)は徐々に右肩上がりです。
しかしながら依然として、酒類全体の中でのシェアは僅か4.4%以下。
(果実酒の中には、シードルやフルーツワインなど、ワイン以外の果実酒も含まれるため「以下」としました。)
さらに日本人は欧米人に比べて、アルコール分解酵素の活性が弱い人が多く、「お酒を飲めない、そんなに飲めない」方々も多くいらっしゃるという事実。ひとり当たりの年間消費量は、フランス人の約半分です。
日本におけるワインのあり方
上記の内容をふまえて、
・日本人のアルコール消費量は比較的小さい(お酒にあまり強くない国民性)
・ワインに接してきた歴史が浅く、文化的にまだ根付いていない
↓
・アルコール度数がビールなどに比べて高く(ワインは10~14%くらい)
・容量も消費するには大きすぎる(ワイン1本750ml)
・ワインへの親しみがまだ薄い
そのためワインは気軽に手に取りづらいという考察ができました。
私がワインを好きになったプロセスを考えても、この考察は納得のいく事実であり、私は確かに仕事上ワインに触れる機会が多かったからこそ、ワインの魅力に引き込まれました。
ワイン自体には、それだけの魅力が、ポテンシャルがありますが、そこに至るまでの「ワインに触れる機会」がまだ十分に生まれていないと思います。
大手企業の取り組みとして、「缶で飲めるワイン」や「ワインサワー(ワインのソーダ割)」のような商品開発など、よりデイリーにワインを楽しめるキッカケをつくる動きも増えてきました。
ワイン消費自体には「まだ伸びしろが多くある」私もそう思っています。
そしてワインに触れ、ワインを飲み、ワインをより身近に感じて、ワインをもっと知りたいと思ってほしいです。ワインの味わいに慣れてくれば、自然と「ワインの美味しさに惹かれていきます」。ワインは「自然と人の融合した結晶」であり、そのストーリーが人々の知的好奇心をくすぐり、知れば知るほど美味しさを増す力があります。とても美しいお酒です。
またワインは「酸味と渋み」を要素として持っているため、飲み慣れることがとても重要。
そして出来るだけ品質の良い美味しいワインを飲んでほしいです。
大量生産された量を重視したワインや、利益を追求したマーケティング戦略的にお金が上乗せされたワインではなく、自然の産物であるワインのもつ力を尊重する造り手の思いのこもったワインを出来るだけ飲んでほしい。
「ワインを飲む幸せのイメージ」を身体に沁み込ませていただきたいです。
「ワインがもたらしてくれる幸福な世界」をより多くの方々に体感してほしい。
その感覚を体験できるのが、私の創る【"D" cellar door】という空間なのです。
ぜひ形に変えたいと思っています。
引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。
原川
- 前の記事へ
- 次の記事へ