2月17日
vol. 2 2013-03-05 0
2月17日
元気玉プロジェクト、メインスタッフの斉藤さんとお会いする。
僕の体調を考慮して下さり、私の地元の駅まで来て下さった。有難い。
予定を大幅に超過して、それすらも気が付かない楽しい時間が過ぎる。会う前にキネ旬ネクストやシネスクエアや、あしたのジョーのパンフレット、私が当時書いていた撮影日記などなど、伊勢谷さんとの思いでの品々を鞄いっぱいに詰め込んで出向いていた。
準備していると、改めて、みんなの当時撮影中の集中の仕方、やった勢い、何が何でも!という作品への信念を感じれた。
伊勢谷さんの俳優魂はすさまじいものだった。特に計量シーンなどは殺気迫っていたもの。前日に、僕は心を鬼にして、彼とサウナに入り、そして、まだまだ、まだまだと、100度前後の室内に閉じ込めた。まだまだ!と。
サウナが終わり、体重を測って外に出た。骨と皮だけの肉体がほぼ完成しつつある。このままカッカしているであろう肉体のまま、明日の撮影までほぼ飲まず食わずでいけば、力石徹は完成する。
痩せた身体から7キロ落としてからの、最後の数キロを水分だけ身体から抜いていった。
「レモン一つか、キウイ一つなら今日は食べても良いですよ。。。」
渡した果物を受け取った少年のような眼の輝きをした伊勢谷さんを僕はわすれることはない。
あの世、一晩、きっと空腹とのどの渇きで眠れぬ夜を過ごすことになるだろう。天井の一点だけを見つめてね。(実際その通りになったそうです)
それを分かっていたからこそ、彼の身体はボロボロを通り越しているのに、キラキラした眼差しで帰宅してゆく姿が脳裏に再び蘇ってきた。
ジョーの山下さんも、段平の香川さんも、皆同じ方向を向いて時を過ごした。本当に幸せな日々。
出会いに改めて感謝しながら、斉藤さんの元へと向かっていました。
お会いしていてお話しをうかがっていると、本当にこちらがどんどん元気になっていくのが感じられる。元気玉…。それの伝承者のリバースプロジェクトの皆さんには本当に不思議な魅力とパワーがある。斉藤さんや、伊勢谷さんの会社がやられてきた復興募金活動はじめ、おおくのプロジェクトは、普通の仕事とはまた全然違うチャンネルで、人としての、地球に住む人間としての一体感、その架け橋を精一杯作られている清々しさがいつも感じられるのです。
斉藤さんには今日に至る元気玉との出会いなどもうかがい、こちらがその話の一つ一つ、震災地などでのエピソードなど、言葉ではなく、鳥肌が立つような感激を持って、身を乗り出してそんな話の一つ一つを聞かせて頂けた。僕の学生時代を思い出しながら恥ずかしくなる場面もあった。それはボランティアの域を超えた魂の交流そのものに思えたからだ。
僕は支援されるよりも、僕に何かお手伝い出来ることはありませんか?
いつもそんな気分になって、そう発してしまう。
伊勢谷さんがおっしゃってくれたように、梅津さんの行動でパワーをもらう人がいるんですから、とにかく治療と、大会に向けて頑張って下さい! その出来うる支援をして下さる、と。
涙が出てくる。
ワンクール、210~250万はかかっている医療費。保険を解約し、売れるものは売り、そして、死んだ後の保険金の前借を考えながら、今日のこの日を生きている。そんな現状の中、少しでも医療費の支援をして頂けるなら、こんな有難いご厚意はない。賛同して下さる皆がいたら、甘えてみては如何か?と言って下さる。
僕は感謝して、そして4歳の息子に出来ること、生きざまをただ見せるしかないと思ったように、またそれしか出来ないけれど、試合まで精一杯生きる。みなの支えの元に。
斉藤さんと別れた後、心地良い疲れが睡眠を誘ってくれた。
いよいよ明後日記者会見。また伊勢谷さんにも会える^^