いつかのドイツ
vol. 8 2020-02-25 0
チェコからどこへ行こう…ポーランドかドイツで迷い、そのまま鉄道を利用してドイツにたどり着きました。
ドイツは開放的な駅が多く、駅にふっと理由なく佇まいたくなってしまう空間ばかりで、行き交う人々をぼーっと眺めワクワクしていたことを覚えています。
子供達が引率の先生とともに散策へ。
規律正しく、先生についていってる感じがまるで日本のそれのようでした。
子犬も普通に電車を利用。
おそらくどの犬もしっかり訓練され、いい距離感で秩序をしっかり保ちながら、人としっかり共存している様が随所に見受けられ、街を歩いていてとても参考になりました。人と動物とがフラットに暮らしていけるような街の在り方を羨ましく感じました。
ドイツでも、もちろん歩きました。
寒さも厳しく、顔が痛くなってきてもなお、歩を進めました。ため息が出るような景観に出会う機会が多すぎる最中、色々考えていた時にふと思ったのが、きっと今の自分は「感動=生きている実感」であり、その多くが旅で得られるものではあるけども、これが日常になってしまうとその心の振幅も違うものになってしまうんだろうと。だからこそ今こうして、日本、山口で生活をさせてもらえてる日々があってこその、この感動だと気づけた価値ある時間でした。
そしてドイツのスーパーはお肉のアピールがどこも迫力ありました。
どこもかしこも肉肉しい!
町中のいたるところにソーセージ屋さんがあったり、みんな本当にお肉好き。
ベルリンからそう遠くはない土地にあった元強制収容施設にも鉄道を使って行ってきました。
季節は真冬、気温は日中もマイナス、だからこそ本当に劣悪な環境であったことは容易に想像できました。
とにかく寒く、周囲には全く色味がない。強制収容され、労働を課された方々はきっと常に身体的にも精神的にも極限状態だったと思います。
その中でも自分の心に残ったのは、この写真の壁画でした。
館内の地下にあった食材の貯蔵をされていたとされる場所にあった壁画で、なぜか、ほぼ等間隔に描かれていることと、施設内には珍しい彩り、その彩りのせいかこの部屋だけ若干のみずみずしさを感じ、特にじっくり資料を読み込んでみました。
ここには大きなお肉が大量に吊るした状態で保管してあったらしく、そのお肉によってここの壁画を常に隠されていたとのことでした。
この壁画を見たときに、どれだけ物理的に人を縛ったとしても、誰もその人の思考までは縛れないんだよなぁと思い、思考を巡らすこと、想いを馳せることの尊さを自分の心の中に刻み込んだ瞬間でした。
この体験がのちに、自分が立ち上げる会社の名称に結びついて行くとは自分でも思いもしてなかったのですが、、、
ちなみにこちらが昨年度立ち上げた株式会社haseのロゴです。
山形で躍動する最愛の友、須藤修君に作っていただきました。
二人でしっかり話しながら、何度も何度も修正してもらいながらたどり着いた大切なロゴです。
ドイツはタイルの色合いやデザインが印象的な駅が多かった気がします。
きっとそれがまた土地の印象になっていたりと、日本でももっと駅それぞれの特色が感じられる在り方に触れられたらなぁと思いながら駅を利用していました。
ドイツでも何箇所か素敵だなぁと思えたお店がありました。
ただ”おしゃれ”と括るわけではなく、ちょっとした挨拶から始まり、視線を合わせてお互いの存在を感じ合う。どこから来たとか、ドイツはどう?だとか、向こうからするとなんの意識も期待もないと思うけど、そんなふとした会話、関わり方一つから、きっと人生変わってしまったりすることもあるんだろうなぁと思ったりします。だからこそ、胸を張って、嬉々として、人との対話をしながら、向き合っていきたいです。
何よりも自分自身が今までも場所に、人に救われてきたからこそ、今の自分が在り、これからも人にバトンを手渡していきたいです。
Agawaでもそこの意識は何よりも一番大切にしたいと考えています。