俳優の川島潤哉さんから応援コメントが届きました!
vol. 50 2020-06-02 0
俳優の川島潤哉さんから応援コメントが届きました!
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私は年に一度くらい小さな舞台に立つ者です。
そして数年に一度くらい、自分の企画上演を行う者です。
今後もやるかもしれませんし、やらないこともあるかもしれません。
つまり、今後そのための場を必要とするかどうかは不確定です。
同時に、私は小劇場を訪れる者でもあります。
小劇場は演劇に限らず、ダンスや、それらに当てはまらないものも上演されるような、そういう曖昧な場です。
そこでの表現もまたなんとなく始まるもので、それは表現する側も、それを受け取る側も同じことで、
ふとした瞬間に表現になり、笑わせられ、考えさせられ、嫌悪を覚え、あるいは表現に昇華されないまま終わったりもします。
どんなに期待をして観に行っても、良い思いをするか悪い思いをするかは不確定です。
この偶然性は当たり前のようでいて、今の時代ではなかなか珍しくなってきていると思います。
そして、かように曖昧で、不確定な場である小劇場へ、
私は今後訪れるかどうかはわかりませんし、訪れないこともあるかもしれない。
ただ確実なのは、「やるかもしれない」し、「訪れるかもしれない」という
選択肢や可能性が減り、奪われてしまうことが、演じる側として、観る側として、端的に「寂しいな」と私は思います。
曖昧で、不確定で、偶然に満ちたものが混ざり合うような場としての小劇場は、
いつか表現する人やいつか訪れるかもしれない人のためにも、
「恒常的」に開かれているということが「決定的」に重要だと思います。
この価値観ができる限り広く共有されることを願って、私はこの基金に賛同します。
川島潤哉
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