俳優の清水宏さんから応援コメントが届きました!
vol. 25 2020-05-19 0
清水宏(スタンダップコメディアン・役者)さんから応援コメントが届きました!
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私は小劇場出身です。今は演劇とスタンダップコメディという日本ではこれから広がっていく喋り芸をやっています。小劇場って何かと言うと文字通り「小さな劇場」です。
大劇場ではないって言い方です笑。こんなジャンル他にはありません。小プロ野球とか小ボクシングとか小クラシック音楽とかないですよね。昔は自嘲気味に思ってましたが、今は強く思います。「小」とは規模の問題じゃない。「小」とは「これから」「未来」「生まれる」という意味なんです。誰がいったのかって?。。。。私です。私がこれから言うのです。
多分1960年代に「小劇場運動」を始めた人達は誇りを持って「小」劇場と自分達を呼びました。それはこれまでの演劇や舞台芸術と違う!ってことだったと思うのです。
これまでと違う?どう違うんだ?
何を作っていくんだ、具体的に言え!
「それはまだ言えない」
小劇場運動を始めた人たちは答えました。
なぜまだ言えないかと言うと「今から作るからだ!」今から作る演劇だからこれまでにはなかった。だから一言で言える分けないだろ!
そういう気概で生きるために、自分が生きていくために、他者(自分の理屈が通用しない人)と出会うために、胸張って「小劇場」を名乗ったのでした。そうなの?そんなこと見てきたみたいに。。
誰がいったかって?。。。オレです。
いろんな命が生きている地球の色んな共存のモデルなんです演劇は!小劇場は!
どうあっても無くならない。なぜかというと試みる、作る、格闘する、それが人間が生きるということだから。小劇場は直に人間が生きることと繋がっているから。
だから
無くす訳には生きません。何か新しいことを作る人は大抵今までの世間に居場所がありません。
だから一心不乱に何かを作りそれを社会に提案していく。そうするしかないのです。
人間社会が不完全である限り、いや事実不完全でしょう、だってこんな色んなバグが生まれる、私たち自身がバグなのかもしれない、いやバグなんです。
不完全過ぎる人間が不完全な人間社会に生きていく限り。。。。
演劇は、その中でも最たる「人間と社会と芸術の格闘技場であり実験場である小劇場」は
なくしてはいけないと私は生存をかけて思います。
小劇場を守っていきましょう。
人間は低い所の都合にまみれ翻弄されながらも
高い所を目指す生き物です。
何度も何度も間違えくじけながら螺旋状に少しずつ上に登っていく、その営みの中に芸術も演劇も小劇場もがっちりと含まれているのです。
小劇場を守っていきましょう。
清水宏
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