旧暦元旦、今年もよろしくお願いいたします!
vol. 36 2023-01-22 0
少しご無沙汰してしまいましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか?
さて、本日1月22日、旧暦の新年が明けました。おめでとうございます。立春に一番近い新月を元日とした旧暦は、人間よりも月、太陽、宇宙の動きに従う意味で腑に落ちるところがあります。
どうぞ、今年も、よろしくお願いいたします。
さて、お知らせしたいことがいくつかあります。まずは、リターン特典、特別編集DVD「大地の再生の視点と手法」の完成・発送が遅れていることを改めてお詫び申し上げます。予想を上回る映画の反響にてんてこ舞いだったことに加え、昨夏の終わりから、実家の両親の介護生活が始まり、編集作業がなかなか進んでいません。ただ、このプロジェクトの期間中に想定していたもの(2021年10月)よりも、その後の新たな映像も加わって、一層充実した内容になることはお約束します。
というのも、矢野さんの言葉、手法が、一段と研ぎ澄まされてきているからです。
すべての現場を追いかけているわけではありませんが、『杜人』には収録できなかった言葉、実践しやすい手法を、凝縮してお届けしたいと思っています。お待たせして大変申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちいただければ幸いです。
とはいえ、早く実践したい方に朗報です。待望の「大地の再生」の視点と技術を収めた本が1月18日に出版されました。矢野智徳さん、大内正伸さんの共著による「『大地の再生』実践マニュアル〜空気と水の浸透循環を回復する」(農文協)です。
私が矢野さんを追いかけ始めるひと月前、大内さんは矢野さんを追って屋久島の講座に参加。そこでこれまでご自身に欠けていた「空気の視点」に気づかれたと言います。大内さんとは、福聚寺や西日本豪雨被災地など数多くの現場で会い、半ば「同志」のように互いを鼓舞し合い、エールを送り合ってきました。
矢野さんの本を作るのは、映画を作るよりも大変だったことでしょう。というのも、矢野さんはどんどん進化し続けていて、文章は修正が効くからです。
待ち望む人が多いなか、紆余曲折の長い年月を経て、この本が産声をあげたことを心から嬉しく思います。
なんとこの本、予約が殺到し、発売前から重版決定。1月22日現在、「環境・エネルギー部門」のベストセラー第1位に。本が売れない時代と言われますが、この本は長く生き残っていく本だと確信しています。
講座に参加されたことのない方には若干理解が難しいところがあるかもしれませんが、最初から読了する本では決してなく、手元に置いて、パラパラめくるもよし、気になったところから読むもよし。繰り返し読むことでそこに書かれている視点、技術が馴染んでいくことと思います。その時こそ実践の時!
ノコ鎌と移植ゴテという、両方買っても千円に満たない道具ですぐにできるのが何より「大地の再生」の強み。庭の隅やベランダの植木鉢から始めていただければ、植物の変化、土の変化が実感できるはずです。
ここで、嬉しいニュースを。昨年4月15日の封切り館であるアップリンク吉祥寺、2022年の観客動員ランキングで、なんと第10位になりました。
系列のアップリンク京都でも、第10位に。
こんなにスーパーインディペンデントな映画が、こんなにたくさんのお客様に観ていただけたのは、このプロジェクトに加わってくださった皆様をはじめ、口コミという最大のツールで応援してくださった方々のおかげです。ほんとうに、ありがとうございます!
2022.4.15封切り日。矢野さんも登壇、サイン会も!
4.16には高田宏臣さんも観に来てくださいました!
この間、監督トークで伺ったのは、東京・国分寺カフェスロー、そして埼玉・本庄シネマクラブ。
1/14(土)カフェスローは『シチリアの奇跡〜マフィアからエシカルへ』を上梓されたばかりの作家の島村菜津さんと登壇、地域の方を中心に満席をいただき、熱い会になりました。
島村さんは矢野さんとの出会いに加え、マフィアから没収した土地をオーガニックな畑に変えているシチリアの現在について話してくださいました
1/15(日)本庄シネマクラブの上映会では、大地の再生関東甲信越支部の押田大助さんをはじめ「本気プロジェクト」の主催で、地元で活動する方々とのパネル・ディスカッション。
本庄南小学校の岡村和美校長、地元・竹並建設会社の竹並社長、イベント等も積極的に開催するソルフロース(園芸店)の大澤さんらが、『杜人』の感想とともに、これから本庄市でやっていきたいことを熱く語ってくださいました。
岡村校長はもと美術の先生。「美術の力で学校を創る 子どもたちが輝く」方針を掲げ、「美術は人権教育!」を信念に、果敢に生き生きとした学校づくりを進める方で、なんと南小は現在不登校児童ゼロなのだとか。この日は、子どもたちが自分で選んだアースカラーの色画用紙に描いた「森」の絵が飾られ、どの絵も夢のような物語のような生き生きとした世界へと扉を開いてくれました。
このプロジェクトのエンドレス・ゴールでもある『杜人〜子どもエディション』のことを話すと、「全学年の児童に観せます!」と岡村校長先生は宣言。必ず形にすべく、頑張ります!
竹並さんはちょっと前まで本庄西小学校のPTA会長務めていた方。学校のシンボルツリーの欅が枯れてきて伐採されることになったのを知って、校長先生に直談判されたそうです。話し合いの末、伐採は延期に。春に新芽が吹いて来るかどうか、様子をみることになったとか。
それを聞いた押田さん、仕事仲間の濱田さんと共に会が終了するのを待って欅の元に直行。とにかく、まずは点穴をあけられたそうです。
さらに子どもたちと一緒にモグラ穴をあけることができたら、地下水脈が動き出して樹勢回復もあり得るでしょう。その時、何より自信を取り戻すのは子どもたちに違いありません。
最後に、ネクスト・ゴールである『杜人〜インターナショナル・エディション(英語字幕版)』の制作についてお伝えします。字幕付けの作業は終わり、現在、公開の仕方とタイミングを検討しているところです。こちらが予告編になります。
Moribito_trailer.mp4 from Setsuko Maeda on Vimeo.
まだまだお伝えしたいことはありますが、ひとまずはここで。最新情報は是非リンカランフィルムズのサイトをご覧ください。
2023年が皆様にとって光と風の通る一年でありますように。
2023.1.22 前田せつ子