目標金額の達成にあたり、賛同人の方々からコメントが届きました
vol. 5 2020-04-18 0
目標金額1億円、わずか57時間で達成致しました。
そして達成してもまだまだ伸び続けています。
本当に多くの映画人と映画ファンの力がここに集合し、大きな一歩を皆様と一緒に踏み出した気がしています。本当にみなさまありがとうございます。
賛同人の方々から1億円達成へのコメントが届きましたので公開させていただきます。
■片渕須直(映画監督:賛同人として記者会見にもコメント提供)
なんという加速度でしょう! 全国のミニシアター、あるいはそこに繋がる映画界に心を寄せて下さる方々がおられることが、刻々と支援の数字として示されていきます。
なんとありがたく、心強いことでしょう!
このクラウドファンディングは、まだあと一か月に近い期間を残しています。
今回の災厄がいつまで続くのかわからない今、全国のミニシアターのみなさんの安心がさらに得られることを願いたい。そして、こんなことが過ぎ去ったとき、存分に映画を観に来ていただけるようでありたい。
引き続きご支援を、どうかよろしくお願いいたします。
片渕須直
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■河瀬直美(映画監督:賛同人として記者会見にもコメント提供)
映画が人々にもたらしてくれた、小さくても熱い炎がこうして輪になり大きな実を結んでいることをとても嬉しく思います。それはまるで小さな草花がアスファルトを押し上げて花開く姿にも似ていますね。
映画に関わる一人として、自分自身も今やるべきことを深く掘り下げて、この熱い炎を絶やさないでいたいと想っています。
全国のミニシアターの皆様に可愛がっていただける作品を創り続け、劇場でまた、お客様とつながれる日を心待ちに。
河瀬直美
(※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記)
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■斎藤工(俳優:賛同人として記者会見にも参加)
全員が大変な中の応援、ご支援に心から感謝致します。
大きな希望を頂きました。
中国では残念ながら約2200軒の映画館が倒産しました。
“未来券“がちゃんと使える日が来る様、引き続きミニシアターを気にして頂けたら幸いです。
同じく大変な小劇場やライブハウスが気になります、更には最優先である医療従事者方の感染防護具が足りないと言う事実は大問題です。
そんな大変な医療現場にマスク等を送れるクラウドファンドもあります。
非常時の人間の総合力、順応性を信じたいですし、その一部になれるよう自分も精進いたします。
改めて希望をありがとうございました。
斎藤工
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■渡辺真起子(俳優:賛同人として記者会見にも参加)
コレクターになってくださった皆様へ。
この度は、コレクターに名乗りをあげてくださいましたこと、心から感謝申し上げます。また、このような機会にご賛同くださり、作品を提供してくださいました皆様に心より感謝申し上げます。皆様の、お気持ちの速度と、今回のことに対する、ご関心に、一映画ファンとしても胸がいっぱいになっています。
世界が平静をとりもどし、未来と希望という言葉がいっしょにありますように、その時には、本来の私の持ち場で精一杯役目を果たせるよう頑張ります。
この状況がいつまで続くかわかりませんし、国の対応、各都市の対応もまだはっきりとしていないところが多いです。
その状況の中、さらにミニシアター・エイド基金は、次の目標をたてています。
ミニシアター・エイド基金は、まだ続きます。どうぞ引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
渡辺真起子
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■濱口竜介監督(映画監督:発起人)
「ミニシアター・エイド基金」、当初の目標であった1億円に達しました。
最終的に達成できると確信はしていましたが、それでもあまりのスピードに、驚いています。いくつかの理由があると思います。先立って、SAVE the CINEMA の署名活動が始まっていて(最終的に 66000 筆以上、集まりました)、多くの方がミニシアターの置かれた窮状を知り、支援をするタイミングをうずうずするような気持ちで待っていた、ということ。本当に多くの劇場の参加と、映画人からの賛同・サポートを得られたこと。ただ、一番の理由は多くの人が、ミニシアターで映画の魅力を知った、という自分の記憶に行き着いたことだと思います。だから、このファンディングは支援という以上にその体験への「恩返し」なのではないでしょうか。少なくとも、私にとってはそうです。ミニシアターの人たちが今まで志を支えに続けてきた仕事に対して、支払うべき対価を私たちはようやく今払っているような気がしています。そして、それはあらゆる意味で、まだ十分ではないとも思います。参加団体は開始直後から 10 近く増えて、現在 72 団体です。現在打診を受けている団体も含めれば、きっともっと増えます。1 団体当たり平均で 140 万円程度です。コロナ禍の状況は、単に1、2 ヶ月で収束するものではなく、長く続くものであるのは明らかです。本当に皆が安心して外に出られるまで、ミニシアターを保持するには決して十分ではありません。ファンディングは残り 29 日。現在、新たな目標設定を検討しています。
先は長いです。急ぎすぎず、一人ひとり無理のない範囲で、ちょっとずつ積み上げましょう。
濱口竜介
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■深田晃司監督(映画監督:発起人)
さて。もう十分に言い尽くしている濱口さんのコメントを読んで、何を書けばいいのかと悩みながら、蛇足を承知で自分なりに御礼の気持ちを綴りたいと思います。
まずは、この誰もが大変な状況にある中、応援して頂いたコレクターの皆様、賛同して頂いた個人、団体の皆様に深く感謝いたします。
驚くべきスピードで達成された 1 億円という額を見て、もともと私たちが考えていた「目標金額」がいかに浅はかなものであったかを実感しました。本音を言えば、1 億円という数字は「未達成」を恐れて、理想よりも確実さを優先し、支援とのバランスを計りつつも慎重に設定されたものでした。それでさえも、達成には十分に一ヶ月を必要とすると覚悟していたのですが、映画ファンの想いの強さは私たちの想定をはるかに超えていました。この三日間に起きた「現象」をなぜだろうと奇異に思う人がもしいたとしたら、ぜひミニシアター・エイド基金クラウドファンディングサイトの上部にある「コレクター」という項目をクリックしてみて下さい。そこには、今回応援して下さった皆様のメッセージが並んでいて、まさに濱口さんの言うところのそれぞれがミニシアターとの「記憶に行き着いた」生の声を読むことができます。
私自身の背中を押したのも、ミニシアターの暗がりにひとり息を潜め映画によってなんとか毎日を生かされていた若い頃の記憶であり、また映画監督として各地のミニシアターに迎えて頂いたときの暖かな記憶でした。ただ、このクラウドファンディングを単なる美談にしてはならないと思います。
今回のアクションによって、ミニシアターになくなって欲しくないと願う人がこれだけいるということが可視化されました。本来は、平時においてもこの願いをきちんと掬い取り、劇場を恒常的に支援する公的な枠組みがあるべきなのです。それは、国だけの責任ではなく、映画業界の内部においてさえも制度設計が疎かにされてきたことの反省をコロナ禍後に私たちは行い、改善していかないといけません。私たちは「手の届く範囲の共助」として、まずは 1、2 ヶ月はミニシアターに頑張ってもらえるだけのごく最低限の資金を届けられるよう、クラウドファンディングを行いました。皆様のおかげでそれが極めて迅速に達成されたことを喜びたいと思いますが、しかしクラウドファンディングが企画された二週間前と比べても刻一刻と状況は変わりつつあります。残念ながら日本において新型肺炎の状況は悪化してきていて、本当に安心して私たちが映画館に足を運べる日はさらに遠のく可能性が出てくるなか、より十分な支援を多くのミニシアターに届けるため目標設定の見直しを私たちは検討しています。
クラウドファンディングの期日にはまだ十分な時間があります。それぞれが無理のない範囲で構いません。どうぞ引き続いての応援をよろしくお願いいたします。
深田晃司