【レポ】『海を駆ける』ティーチイン付き特別試写会にお邪魔してきました!
vol. 3 2018-05-21 0
5月18日に都内某所で開催された深田晃司監督ティーチイン付き『海を駆ける』特別試写会に潜入?してきました。
ネタバレなしですので、安心してお読みください!(前情報なしで映画を観たい派の方は鑑賞後に読んでいただくことをオススメします。)
twitter応募に当選された観客の皆さんで会場は満席!
登壇するやいなや早口で話し始める深田監督!さすが、ティーチインはお手のものです。一体、年間で何回のトークや講演に登壇しているのでしょうか。ものすごいバイタリティです。
今日はどんな話が飛び出すのか…!
「映画が、バンダ・アチェという場所を知る“窓”になれば…という想いで作りました。」
まずは『海を駆ける』制作の契機から。撮影の舞台となったインドネシアのバンダ・アチェは2004年のスマトラ島沖地震で多大な犠牲者が出た地域。
2011年12月、深田監督は津波と防災についてのシンポジウムの記録撮影で初めてバンダ・アチェを訪れ、当時、自分が東日本大震災の記憶を色濃く引きずっていたなかで深く考えさせられるものがあったとのこと。
深田監督「2004年にインドネシアの街が津波で流される様子をニュースで観ていたはずなのに、日本と日本の外という国境を無意識のうちに作っていたことに気づきました。災害は日本人だけのものではない。どの時代、どの国でも同じように被害を受けて苦しみながら復興に向かっている人がいる。そういったことを知るうちに、東日本大震災でショックを受けていた気持ちが楽になりました。日本とインドネシアでは災害の受容の仕方が違うということも興味深く、日本に帰る頃にはバンダ・アチェで映画を撮りたいと思っていました。」
「3.11を経験した人にバンダ・アチェという場所を知ってほしいし、映画を通してアチェに出会って欲しいという想いが強くありました。何を思い感じるかは観た人の自由ですし、何かメッセージを伝えたいということもない。ただ、映画が、バンダ・アチェという場所を知る“窓”になれば…という想いで作りました。」
▽詳しくは『海を駆ける』公式サイトのプロダクションノートも参照しましょう。 http://umikake.jp/prono.html
その後、観客の皆さんからの質問タイムへ!
第一問目からいきなり「twitterには書かないでくださいね(笑)」というオフレコトークになっていました…笑。これぞ監督ティーチインの醍醐味!
ディーン・フジオカさんの起用は顔採用?
多岐にわたる質問の中、トークは不思議な男ラウを演じるディーン・フジオカさんのキャスティングの話題に。
脚本を書き進めているあいだ、ラウのキャストはなかなか決まらずにいたという深田監督。ただ立っているだけで、人間離れした超然とした雰囲気を出せる俳優を探していたとのこと。
深田監督「ディーン・フジオカさんに惹かれた理由はまずその経歴です。福島で生まれ、若い頃はさまざまな国を巡り、台湾や香港で役者としてのキャリアを築き、今はインドネシアを拠点としながら日本に出張してきている。その多国籍なプロフィールがラウというキャラクターの邪魔せず、むしろ後押しになると考えました。」
そしてもう1つの理由はなんと 「“顔”ですね」と言って笑う深田監督。
「野球で言えばイチロークラスの天才的な美貌ですよね。それがラウの超然とした雰囲気(にぴったり)。期待していたのは、マーク・トウェインの『不思議な少年』で美しい少年が人間社会をかき乱していくような、そんな悪魔的にも見えるような美貌がいいなと思ってオファーしました。ディーンさんが蝶を追いかけるシーンでは、あんなにピュアで無邪気な顔ができる30代の男性がいるんだと。あのシーンを撮った時は本当によかったと思いました。」
和やかに、そしてディープにティーチインは終了!
その後も様々な質問が繰り出され、深田監督はその全てに120%の言葉で答えておりました。
・カメラマンに芦澤明子さんを起用した理由は?
・インドネシア語はどのように深田流儀の演出をした?
・超自然的な存在を主人公にした脚本はどこから着想を得た?
・ラウと宗教の関係は?ラウとは一体何者か??
・プロの役者以外のキャスティングはあった?実体験を話している人もいる?
・『海を駆ける』というタイトルは最初から決まっていた?
…etc
さすが、公開前のティーチイン付試写会に応募してくる観客の皆さん!鋭い質問ばかりで、まだまだ話し足りない…という雰囲気でした。映画とトークを通じて会場には不思議な一体感が生まれていたように思います。和やかなムードのなか、試写会は終了しました。
この記事を読んでいる皆様にも是非、深田監督に直接感想や疑問をぶつけていただきたいです!もちろん、「深田晃司映画まつり」にも監督はやってきますよ〜!
クラウドファンディングの25,000円コース「打ち上げで深田監督と話そう!」もおすすめです(笑)
終了後も観客の皆さんとコミュニケーションする深田監督。気さくです。以前、深田監督にレクチャーを受けたと思われる学生の姿もちらほら…。
写真撮影にも快く応じ…
がっちり握手も…!
映画『海を駆ける』は5月26日からテアトル新宿、有楽町スバル座ほか、全国ロードショー!
鑑賞後は #海を駆けてきたのハッシュタグをつけて是非twitterで感想をつぶやいてくださいね!
もちろん監督も見てますよ!
そして!「深田晃司映画まつり」のクラウドファンディングも残り10日程となりました!
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