イーラーショシュ、愛のポケット
vol. 6 2025-03-12 0
イーラーショシュの魅力はやってみないとわからない。
刺繍は難しいと思った方、きっと続かないと思った方にもぜひやってみてほしい。
この刺繍は少し違うから。
太い刺繍糸を使って、ステッチを縫っていくうちに、
ふんわりとした太いコードのようなラインが生まれていく。
刺繍というのは、細かい仕事でもちろん忍耐がいる。
手仕事を愛するということ、それは完成までの時間を楽しむことができる忍耐のことをいう。
もしかしたら、それは山登りにも似ているかもしれない。
上り坂、下り坂、時には引き返したりしながらも、
ひとつの頂上目指して、ただひたすらにつき歩むのだ。
好きな音楽を聴きながら、遠くにいる家族や友達を思いながら、
時には日常の些細なことに頭を悩ませながら。
やがて、先ほどまであれこれ考えていた自分が、
何も考えず、繰り返しの作業に我を忘れていることに気づくだろう。
ただ針を動かすことだけで、先のことも後のことも考えなくなる。
そうした無の時間が好きなのだ。
その中で、はじめて自分自身と向き合い、本当の自分に返ることができると感じる。
たくさんの人といっしょに、何を刺繍したら楽しいだろう。
そう考えているとき、いつか思い浮かんだアイデアが再び頭をよぎった。
小さなポケットを作ったらどうだろう。
初心者でも作ることのできる小さなサイズで、すぐに形にすることができる。
そして、それぞれのアイデアで工夫をして使うことができる。
お気に入りのTシャツやスカート、ジーンズ、エプロン、コート・・。
エコバックやタペストリーにつけてもよさそうだ。
どこにでもある服や小物が、刺繍のアクセントで一点ものの品に生まれ変わる。
ペトリ村への、カロタセグへの、トランシルヴァニアへの愛をこめて刺繍をしよう。
それを身につけることによって、私たちはあの素敵な場所や人々へと結びつくことができる。
もし出来上がったら、たくさんの人にプレゼントしてほしい。
大切な何かをそこに秘める、ポケット。
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ペトリ村復興プロジェクトの一環として、ペトリ村から4月13日にワークショップ中継をいたします。
「イーラーショシュ、愛のポケット」
をいっしょに作りませんか?
参加費の20%をペトリ村集会所復興のために寄付させていただきます。