【明日の23:59まで】最後のキャスト紹介!
vol. 11 2025-08-28 0
皆さんこんばんは。
監督の入江祐斗です。
クラウドファンディングも明日までとなりました。ストレッチゴールの達成まで、何卒よろしくお願いいたします。
本日は、最後のキャスト紹介をさせてください。
【撫川寛海役 竹森千人さん】
寛海のセリフは正直に言うと書くのがキツかったです。実の娘に性的DVをすることに一つも共感ができず、寄り添うことができませんでした。脚本を読んだ竹森さんもそう思ったに違いありません。それでも、物語を成立させるため、撫川寛海というキャラクターを作り上げました。
そんな寛海を、竹森さんは愛を持って演じてくださいました。私が寛海に唯一残した同情するべき箇所をちゃんと見つけ、抱きしめてくださいました。
愛する妻を亡くしたその悲しみの矛先、発散の仕方、全てを間違えた寛海を愛してくださったこと、本当に幸せでした。
竹森さんの優しさが垣間見えない役柄なのが惜しいですが、撮影現場は竹森さんの優しさ、明るさに包まれていました。素敵な方に出会えて良かったです。
【綾川舞香役 仲本愛美さん】
今作のキャラクターは私なりにイメージの区分けをし、大まかに4つに分けて執筆に取り掛かりました。ただ、舞香は唯一、どれにも属さないキャラクターであり、いつかはどれかに属してしまうような真っ白な画用紙のようなキャラクターです。
そんな舞香は、役者さんに絞らず舞香に似ている雰囲気を持った方にお願いしようと決めておりました。
そんな中、『味噌カレー牛乳ラーメンってめぇ〜の?』という映画を拝見し、エンドロールに付随していたNGシーンの中に私の追い求める綾川舞香が存在していました。その人こそ、仲本さんです。無我夢中でセリフに喰らいつくも、少しから回ってNGを出してしまっている様、頑張っているその表情に私は舞香を重ねました。
そして、リハーサルで初めてお会いした際にも、同じものを感じました。
明るいだけでなく、ちゃんと芯を持っている。夢を追いながらも、破れる恐怖とちゃんと戦っている。
舞香役を仲本さんにお願いして良かったと心から思います。
【上井光陽役 金丸尭暉さん】
上井というキャラクターの立ち位置は、いわゆるバランサーです。群像劇には必要不可欠な役だと思っております。
場面が変わるたびに5人いるメインキャラクターそれぞれに感情移入ができるよう脚本を書き進めたのですが、キャラクターとキャラクターを繋ぐ上井という存在が私にとってとても救いでした。自殺を扱う映画には、どうしても"苦しい"が漂い続けてしまいます。それを少しでも緩和させてくれる上井を任せるには、金丸さんしかいませんでした。
金丸さんとは、以前に演劇でご一緒しており、稽古期間と本番を経て少しばかりは人柄を理解しているつもりです。
金丸さんは周りからとても愛される人なのだと思います。普段は全く失礼なことも生意気なことも発しないような方ですが、少しばかり悪態をついても絶対に周りは許してくれるだろうと思います。金丸さんの持つ人間力が、この映画に良い作用を起こしてくれたことは間違いありません。
【柿沼純役 西川俊介さん】
柿沼という役は登場時間が少ない分、インパクトを残してくださる方にお願いすることに決めおり、それを重視し、オーディションを決行しました。
沢山の方がオーディションにお越しくださったのですが、西川さんだけは部屋に入ってきたその瞬間に「ああ、柿沼純だ」と感じました。その直感を信じて良かったです。
柿沼は、ブラック寄りの映像製作会社に勤めながら唯一の休みで新婚旅行に出かける、現代の悪しき風習を体現したような役です。それでも、目の下にくまができたり気だるそうにするのではなく、自分のやりたいことを仕事にしている活気のあるキャラクターを目指しました。
西川さんには、自分にとっても初めての試みで、カメラをご自身で回していただきながらエチュードのような形で撮影を敢行しました。
自然体で江ノ島を観光する西川さんを観て、何度も何度も「柿沼が存在している」と心が躍りました。
【深沢真凛役 関口蒼さん】
関口さんとの出会いは、私がまだ右も左も分かっていない状態で助監督として参加した『光る鯨』という映画でした。目まぐるしくやってくる助監督業にあっぷあっぷになりながらも、関口さんの演技だけは日々印象に残り続けていました。
それがきっかけで、私の主催する演劇に出ていただきました。
その際に、関口さんは役になりきってお芝居をしているように見えて、どこか役の方が関口さんに近づいていっているように感じました。この言い回しが正しいのかどうかはわかりませんが、私にとって初めての感覚でした。関口さんは、本当に魅力的な演技をなさる方です。
真凛は、葉月が唯一心を許して話せる同年代の友人です。本作にとっての関口さんのように、葉月にとっては真凛という存在が心の拠り所になっていたのだと思います。
リハーサルで真凛が関口さんと手を繋いだ瞬間に立ち会えたこと、監督冥利に尽きます。
【桜木連役 井上剛さん】
彼は大学時代を共にした同期であり、同志です。卒業してから、演技というものを必死に考え、もがく様をよく見ていました。
いつしか、楽しそうに演技をする彼の姿を見かけなくなり、心の眉間に皺が寄っているのが常時でした。本作の桜木という役を通して根本にあったものを思い出してくれていたら嬉しいです。
彼には、本をしっかりと理解する能力があります。付随して、それを役に落とし込む努力を持ち合わせています。
桜木というキャラクターは彼とは真逆の存在です。桜木を彼にお願いすることは、正直に言うと賭けでした。何様だと言われても仕方ありませんが、友人なので許してください。
彼が演じることで、ただのチャラついた若造である桜木に深みが出ると踏んでいました。
今現在編集中なのですが、素材を見返し、桜木を彼にお願いして良かったと思っています。
引き受けてくれたことに感謝です。
【千明萩子役 九里みほさん】
萩子は主人公である雅也の母親の役です。雅也というキャラクターを作り上げた後に、この人を育て上げた母親はどのような人だろうと逆算して作っていきました。
千明萩子役はオーディションを行いました。その方々の中で唯一九里さんは、表面的な優しさを出さずそれでもこのお母さんは優しいんだろうなと思うような萩子を演じてくださいました。私の思い描く萩子とは少し違ったのですが、九里さんの萩子像の方が断然良く、脚本の方を少し直す形で、九里さんに萩子をお願いをしました。
私としては、このような経験は初めてであり、オーディションを行う意味や大切さを実感いたしました。九里さんに出会わなければ成長できていませんでした。
九里さんの作り出す、少しの冷たさの中の根元にある暖かさをぜひ体感してください。
【布往三好役 山中智さん】
萩子役と同様、三好役もオーディションを行いました。三好は萩子とは対極の存在で、家族の暖かさを排除したようなキャラクターです。
息子である亮介を最後の最後まで放っておき、その息子を利用しお金を稼ぐ母親であり、「現実世界にいないでくれ…」と願いながら作っていきました。
オーディション時、山中さんが演じる三好からは全く温度を感じませんでした。まさに私の思い描いていた三好です。
最終日に、三好にとってとても大事なシーンを撮影しました。長い撮影期間の締めくくりとして撮るには正直苦しいシーンであり、脚本を書いた私でさえ、とても腹が立ちました。それが三好として正解であり、本作にとって必要不可欠な要素でした。
演じきってくださった山中さんに感謝です。