ダルライザーの歴史と映画【悪役ダイスについて】
vol. 16 2018-09-07 0
プロデューサーの和知です。
2008年から活動をしているダルライザーですが、年々県外から会いに来てくれる方が増え、南は鹿児島〜北は岩手のお客様が白河まで足を運んでくださいます。
このキッカケを作ったのが、実はダルライザーではなく敵のダイスでした。
ダイスをデザインする時、ショーまで時間がない中、コスチュームが決まっていませんでした。
「スーツ、スーツ、スーツ…」
と言いながら絵を描いていたのですが、その時の自分の格好がビジネススーツであったことから
「これもスーツじゃん!?」
と気付き、頭部のデザインを合わせてみた所
イケそうだ!と思ったわけです。
完成形がコチラ
元々天才集団という設定だったので、知的な身なりとしてもビジネススーツは良かったと思っています。
この容姿に、映画泥棒などが好きな方々が反応し、ある時一気にYouTubeのショー動画の再生回数が伸びました。
そして、ダイスの物語がダイス人気の一つです。
ダイスはデザインが先行したものの、バックボーンは出来ていませんでした。
バットマンビギンズで、敵のバックボーンが魅力的だと思った僕は、出来るだけリアルなキャラクターにしたいと思いました。
そこで考えたのが、演じる予定のメンバーの人生や話し方、イメージを反映させる事です。
そのストーリーをTwitterで語り始めた頃、ただのキャラクターの存在をリアルに感じるお客様が出始めました。
映画原作にもなった初期のストーリーはコチラ↓ダイスの誕生から始まります。
http://www.dharuriser.com/stage/story/
以降、初期のメンバーで作り上げたダイスは、後任に託されて今もヒーローショーを行っております。
ですが、初期メンバーの人生を盛り込んだため、ファンの間では「ご本人」と「スーツアクター」にメンバーが分類されることになりました笑
そこで、今回映画を撮影する際に、俳優を使うのではなく「ご本人」に登場してもらおうと思い、企画を進めます。
ご本人達はダイスとしてステージに立った経験はあるものの、声は声優が当ててくれていたため、話す演技経験はありません。
「俺たちに演技なんて無理だ」
と最初初期メンバーの皆は言いました。
ですが
「皆さんが演じなかったら意味がない。皆さんはダイスそのものだから」
そう説得し、1年半をかけた演技トレーニングが始まりました。
映像が出来上がってみると、東北訛りのある、見たこともない無名の人達。それがまるで裏で暗躍する“本物の天才集団”に見えました。
(映画版はマスクデザインが変わっております。)
ダルライザーの映画として正解だったと思っています。
僕は映画の中でヒーローを演じていますが、本当のヒーローは長い月日のトレーニングを経て、映画の中で顔を出したダイス初期メンバーであり、市民の皆さんです。
人に見られる羞恥心を捨て、批評される恐れを気にせず、堂々と街で生活を営む“敵”を演じてくれました。
“悪役”とは一言で言い切れない、魅力的な敵がダルライザーには出てきます。
それが彼等が演じたダイスです。
本当は良い人たちなんですよ笑
僕は彼等が大好きなんです。
プロデューサー 和知