なりきりフェスティバルに向けて|vol.5 飯野 哲心
vol. 13 2026-10-15 0
こんにちは、耐熱原人バァサスの飯野哲心です。
「なりきりフェスティバル」のクラウドファンディング開始から2週間が経ちました。
日々たくさんの応援をいただき、本当にありがとうございます!
ゴールへ向けた道のりはまだまだ続きますが、皆様と一緒にこのプロジェクトを盛り上げていければと思っています。
残り約1か月、引き続き温かいご支援・ご声援のほどよろしくお願いいたします!
今回は自身の作品から「なりきる」ことを考えてみました。
このイベントを子ども向けだと思っている方に特に読んでいただけたら嬉しいです。
「なりきり作品」を作っていた
今まで僕は作家活動の中で、「何かになる作品」をいくつか発表してきました。
2017年、中之条ビエンナーレという国際現代芸術祭で、僕は会場を勝手にパトロールするヒーローになるパフォーマンス作品をゲリラで行った。これが僕の初めての「変身」だった。
全身タイツを着てヘルメットを被ると、周りの人たちの自分を見る目がいつもと全く違っていた。
(あぁ、いま自分が別人になっている……本当に変身しているみたいだ……)
自分では無い何かになることで生まれた解放感、
自然と話し言葉は力強い言い切りになり、仕草やポーズもヒーロー的な何かに変わっていった。
そして変身を解除した後にも、明確な変化が起きた。
「ヒーローだった自分」を一度通過したことで、世界の見え方が少し変わり、自分の中にゆとり――「余白」が増えたのだ。
その他にも「別の職業になりきって美術作品を制作する」シリーズを展開した。
農家になりきって畑を耕し、家の形をしたカボチャを育てる。
柔道家になりきり、絵の具漬けにした柔道着を着て白い部屋で戦う。
天文学者になりきって、子どもたちと作ったスライムの銀河を並べ、星座を観測する。
かつて「なりたかった自分」「なるかもしれなかった職業」になりきって作品をつくり続けてきた。
柔道のパフォーマンスを行った時には高校時代の柔道部だった自分の軌跡や思いが実体化し、もう1度会えたような感覚があった。
今ふり返ると、「何かに変身する、何かになる」ということは、
自分の中の余白を発見したり、新しい余白を広げていく行為だったのだと思います。
大きくなったらシリーズ「農家になる(ハウス野菜プロジェクト)」より
大きくなったらシリーズ「柔道家になる(Judo Painting)」より
大きくなったらシリーズ「天文学者になる(新しい星座を発見せよ!)」より
「何かになること」 と 「なりきりフェスティバル」
より良い自分になりたい。あの人のようになりたい。
誰もが「なりたい何か」を目指して日々を生きている。
しかし大人になるにつれ、背負わされた役割や挫折によって、いつの間にか「こんなはずじゃなかった自分」になってしまう瞬間もある。
「なりきり」の世界はどこまでも自由だ。
自分がなりたい姿や本当は言いたい事をキャラクターに託し、たとえ束の間でもそのものになってしまえる。
自分がなりきれてさえいれば、それを否定する者など誰もいない。
「こんなの自分じゃない」という、自分自身の中にある自己否定さえ消え去っていく。だってもう、新しい何かになってしまっているのだから。
ほんの一瞬でもいい。なりきって、このフェスを楽しんでほしい。
そしてフェスが終わり、いつもの日常へと戻ったときに思い出してほしい。
あの時解き放ったキャラクターは、決して幻なんかではない。
それは間違いなくあなたの中に芽生え、今も共に生きている「もう一人のあなた自身」なのだ。
日常の役割を脱ぎ捨てて。
この「世界の余白が広がる」なりきり体験を、大人にこそ味わってもらいたい。
なりきりフェスティバルは大人の皆様のご来場もお待ちしております。
飯野哲心
ナリキリマンWSより MVPマンと味来鉄人ウマイダー(ver.2)
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