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INTERVIEW - 2015.10.02

キーワードは“映画館だけじゃない映画館”。クラウドファンディングで復活を果たした、クリエーターとコミュニティの拠点「豊岡劇場」

みなさん、映画はお好きですか? 今日、実に様々な娯楽がありますが、テレビが普及するまで、映画は一大娯楽。そのジャンルも洋画、邦画、大衆的娯楽映画から、芸術作品まで幅広く、子どもから大人までが集う映画館は街の中心的な存在でした。

みなさん、映画はお好きですか? 今日、実に様々な娯楽がありますが、テレビが普及するまで、映画は一大娯楽。そのジャンルも洋画、邦画、大衆的娯楽映画から、芸術作品まで幅広く、子どもから大人までが集う映画館は街の中心的な存在でした。

ところがここ近年は、大手シネコンで上映される商業映画が市場を席巻し、単館系の映画は押され気味。日本全国のあちこちで、こうした街の小さな映画館が姿を消していると言われています。しかし本来、文化には多様性があってこそ。

そんななか、閉館してしまった街の映画館がクラウドファンディングの力を借りて、見事に復活を果たしました。兵庫県豊岡市にある「 豊岡劇場」(以下、豊劇)です。復活の発起人であり「豊劇新生プロジェクト」代表の石橋秀彦さんは、こう言いました。

石橋さん 文化財って建物だけじゃない。僕は「豊劇」が映画を通して地域に提供してきた文化的役割には大きな価値があると思っています。「豊劇」の再生は、これこそが文化財ではないのか? という問いかけと挑戦なんです。

「豊劇」のキャッチコピーは「映画だけじゃない映画館」。クリエーターとコミュニティの拠点を目指しているのだとか。その再生の物語と場づくりのノウハウを詳しく見てみましょう。

1927年にオープンし、2012年にクローズした「豊劇」

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豊劇新生プロジェクト代表石橋秀彦さん(写真左)とデザイン&マネージメントの松宮未来子さん(写真右)。

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プロジェクトリーダーの伊木翔さん。

大阪から特急で2時間半、鞄づくりとコウノトリで有名な兵庫県豊岡市に到着します。駅を降りて歩くこと10分ほど、古い街並みの通りから、ひょいと角を曲がると「豊劇」に着きました。

「豊劇」が建ったのは1927年(昭和2年)。はじめは芝居小屋としてスタートし、社交ダンスの場、戦時中は倉庫、そして映画館として、時代とともに文化の拠点は姿を変えてきました。

かつて豊岡の街に映画館は4つあったそうですが、他の映画館はすべてクローズド。「豊劇」は残るひとつの街の映画館として営業を続けてきました。

石橋さんは思春期に「豊劇」で見た映画の影響を受け、映画監督を目指していたほど思い入れがありました。あるとき、新聞の報道を通じて閉館されることを知り、オーナーに「閉館しないでください」と嘆願しましたが、時すでに遅し。惜しまれながら2012年の3月にクローズしてしまいました。

それでも諦めきれない石橋さんは、有志で「トヨオカ・キネマ・クラブ」を結束し、5月に映画館のお掃除とビアガーデンのイベントを企画します。ところが、イベントの直前に映画館のオーナーさんが事故で急死されてしまいました。

ご遺族の心情や事情を鑑みて、いったんは閉ざされた豊劇復活の夢。しかし、その年の11月、1日限りの映画の上映会を行うことになります。それは、石橋さんにとって、改めて「豊劇」の価値を見つめなおすきっかけとなりました。

石橋さん 上映会の後に「豊劇」ってどんなところでしたか? とアンケートをとってみたんです。

そうしたら「若い頃よく見にきました」「私の子どもたちもよく見に来ました」「親子二世代にわたって、お世話になった場所です」など、映画館に対する地域住民の方の思いが伝わってきて。

僕の心が、もう一度大きく揺れてしまいました。

クラウドファンディングへの挑戦

とはいえ、映画館の運営にはお金がかかります。近年多くの映画がデジタル化されていますが、「豊劇」は資金不足のため、デジタル化しきれず、映写機器やスクリーンは全てフィルム専用のものでした。

上映したい新作映画があっても、配給会社のほうがデジタルデータしか持っていない場合は、その映画を上映することはできません。しかも、デジタル機器類はすべて揃えるのに約1千万円ほどかかります。

そこで石橋さんは、大衆文化のシンボル「豊岡劇場」をリノベーションし、再び地域に文化の拠点をつくるため「豊岡新生復活プロジェクト」を立案しました。まずは仲間集めから、ということで、但馬地方(兵庫県北部)で音楽イベントを主催していた実績を持つ伊木翔さんをプロジェクトリーダーに据え、デザイン&マネージメントに松宮未来子さんを誘います。

そしてもう一度、豊劇を再生させる意義をブレストしました。

>>続きは、greenz.jp連載『クラウドファンディングのその後』へ


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