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TIPS - 2019.06.06

【超簡単】クラウドファンディングで映画を作る際の3つのポイント!

MOTION GALLERYは、「映画」を枕詞にご紹介いただくことが多い、映画案件に強みのあるプラットフォームです。 本日は、「映画のクラウドファンディングを行う際のポイント」についてご紹介させていただきたいと思います。

クラウドファンディングとは

 クラウドファンディングとは、「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」を組み合わせた造語で、クリエイターの思いに賛同する人々の力で1つのプロジェクトを作り上げ、出資者にクリエイターから見返りとしてプレゼントを送るという、新たな資金調達方法です。映画・アニメなどの制作や、プロダクトの製作など様々な領域で活用されています。

 さて、映画制作においてクラウドファンディングは今や主要な資金調達方法の一つになっており、2015年のキネマ旬報ベスト10第1位に輝いた『恋人たち』や2016年に3,900万円を集め、興行収入約27億円を記録したアニメ映画『この世界の片隅に』など、話題の映画がクラウドファンディングで資金調達を行っています。

 MOTION GALLERYは、クラウドファンディングの比較サイト等においても「映画」を枕詞にご紹介いただくことが多い、映画案件に強みのあるプラットフォームです。

 本日は、映画案件におけるMOTION GALLERYの実績と、過去のナレッジから見えてきた「映画のクラウドファンディングを行う際のポイント」についてご紹介させていただきたいと思います。

MOTION GALLERYと映画の関係性について

 MOTION GALLERYは、2011年にスタートしたクラウドファンディングプラットフォームです。代表の大高が、東京藝術大学大学院において映画プロデュースについて学んでいたこともあり、映画との関連が非常に強いプラットフォームとなっております。

 第1号プロジェクトはイランの巨匠、アッバス・キアロスタミ監督のプロジェクトでした。そのあとも「映画」を一つの軸として成長を続け、映画のWEBメディアとして日本最大級の「映画.com」とパートナーシップを組み( https://eiga.com/official/motion-gallery/)、2014年からは映画監督・俳優養成専門学校ENBUゼミナールと共同プロジェクトを進めております。

 このように、映画分野において種々の取り組みを行ってきた結果、これまで数々の成果が生まれました。中でも、弊社にとってメルクマールとなったプロジェクトの中から、今回はこの3件ご紹介させていただきます。

①カンヌ映画祭・ベネツィア映画祭を制覇した巨匠キアロスタミが、新作『Like someone in love』を日本で撮る!

MOTION GALLERYの記念すべき第1号プロジェクトです。

 イラン、ひいてはアジアを代表する巨匠、アッバス・キアロスタミは長い間「日本で、日本映画を撮る」夢を抱えていました。2011年、やっと資金調達の目処が立ち、撮影準備に入っていた矢先に東日本大地震が発生、プロジェクト中止を決断せざるを得ませんでした。

 しかしキアロスタミの願いは強く、プロジェクトは再始動、資金調達のためにMOTION GALLERYを利用していただき、目標額の500万円を上回る560万円が集まりました。映画はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、世界中で高い評価を得ました。

②濱口竜介 3年ぶりの長編劇映画『ハッピーアワー』への制作支援をお願いします!

2018年『寝ても覚めても』がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、一躍日本映画界を代表する監督となった濱口竜介監督の名を、初めて世界に轟かせた傑作です。

 本作はいわゆる「素人」を対象としたワークショップの延長線上で撮られた映画であり、出演者は大多数が素人、撮影は土日のみの8か月間という、日本の映画製作システムではまず資金調達が困難であり、実現難易度が非常に高い映画でしたが、MOTION GALLERYでのファンディングの結果、目標額の300万円を大幅に上回る465万円が集まりました。

 映画は三大映画祭(カンヌ、ヴェネツィア、ベルリン)に次ぐ映画祭であるロカルノ国際映画祭に正式出品され、なんと「素人」であった4人の主演女優に最優秀女優賞が送られました。

③上田慎一郎監督による長編映画『カメラを止めるな!』(仮)への製作上映支援プロジェクト!

2018年最も話題になった映画といえば、やはり『カメ止め』でしょう。『カメ止め』は、2014年から始まった弊社とENBUゼミナールとの共同プロジェクトの一環で作られた映画であり、総制作費300万円のうちの半分以上となる157万円をMOTION GALLERYで調達しました。

 オリジナル・無名監督・無名俳優と、従来の映画制作の常識に照らし合わせたら流行りようのない作品でしたが、SNSを中心に話題が話題を呼び、興行収入は30億円を突破と、まさに「シンデレラストーリー」を地で行く作品となりました。

 この他にも、1,500万円を調達したドキュメンタリー映画『ハーブアンドドロシー』や、サブカル界の巨匠・中村明日美子の実写化で700万円を調達した『ダブルミンツ』など、話題性のある作品が次々と生まれています。  MOTION GALLERYでは、映画案件におけるプロジェクト成功率が非常に高くなっております。サイトに来訪する「映画好き」クラスターは、プロジェクトへの投資率・投資金額共に、他のクラスターに比べて非常に高い結果が出ていることがその大きな要因です(自社調べ)。ファンの皆様の協力に支えられ、上記のような結果が生まれています。

購入型のクラウドファンディングで映画プロジェクトを成功させる時に重要な3つのポイント

 クラウドファンディングを行ったことのない方にとっては、「どうやればお金が集まるのか?」が手探りになってしまうことかと存じます(僕自身も以前クラウドファンディングを行いましたが、コツがわからず大変でした……)。

そこで、MOTION GALLERYが様々な映画案件を行う中で見えてきた、より多くのお金を集めるためのポイントをご紹介いたします。

1.プロジェクトやリターンのターゲットを明確化する

 「誰があなたのプロジェクトにお金を出すのか」については、いくら考えても考えすぎることはありません。ターゲットの輪郭を明確にすることで、自ずとメッセージやリターンの内容も決まっていくからです。

 もし著名な俳優が出演する場合には、その俳優に宣伝面での全面的な協力(コメントやインタビュー、リターンにはサイン入りポスターを設けるなど)を仰ぐこと、そうでない場合は、「映画好き」クラスターを狙ってシネフィルチックな紹介文にしたり、題材に即したリターンを設けたり(例えばある地域が舞台の映画であれば、その地域の物品をリターンにする、など)と、ターゲットを明確にした上で、ターゲットにダイレクトに届く打ち手を考えていくことが重要です。

 また、 基本的に、ターゲットは1クラスターに絞らず、3-4クラスターに設定した方が良いです。1クラスターにした場合、そのターゲットのボリュームが小さかったり、ターゲットのニーズにうまく答えられなかった時に未達のリスクが高くなるからです。

2.クラウドファンディングのページに動画アセットを設けること

 近年、動画マーケティングの重要性が説かれていますが、中でも映画においては、動画が非常に強い武器になります。撮影済みの素材がすでにある場合は粗い編集でも良いのでトレイラーを作り、まだ撮影が始まっていない場合には是非ともコンセプトムービーを作成してください。

 特に、監督や俳優たちのネームが大きくない場合には、ファウンダーたちに映画の内容をしっかりと伝える必要があるため、より動画アセットの重要性は増します。 例えば、『ハッピーアワー』プロジェクトでは、象徴的なシーンと、監督コメントを併せた動画を最上部に掲載することで、濱口監督作品ファンを中心に多くのファンディングが集まりました。

3.成功プロジェクトの特徴は、情報を断続的に出し入れしていること

 クラウドファンディングにおいては、序盤に30-50%のお金が集まったことで安心し、その後情報の更新がなかったことで急速に伸び悩み結局未達、というパターンがよく見られます。どうしても、ファンディングの中盤においては資金調達の伸びが鈍くなります。なので、小さな情報でもいいので、「火を絶やさないこと」が重要になります。例えば、映画が撮影中であれば撮影の進捗や、可能であれば撮影の様子を掲載し続け、撮影が終了していたら監督・俳優インタビューを掲載することが効果的な打ち手になります。

 『バンコクナイツ』のクラウドファンディングでは、独自のYouTubeチャンネル「RADIO JUNGLE」で定期的に情報を発信するという方法で1,100万円以上の資金調達を達成しました。

https://motion-gallery.net/projects/bangkoknites/updates/10479

 案件によってポイントは異なりますが、上記の3ポイントはあらゆる映画案件に共通する重要な要素であると言えます。MOTION GALLERYでは、随時案件に応じたアドバイスをさせていただきますので、クラウドファンディングをご検討の皆様におかれましては、ぜひ弊社をご利用いただければと思います!

※ラジオ番組を始めました!編集者の武田俊と演劇モデルの長井短が、日本最大級のクラウドファンディングサイト「MOTION GALLERY」のプロジェクトを紹介しながら、アートやカルチャーにまつわる話題を、ゲストとともに掘り下げていく番組です。下記の画像をクリックいただき、是非お聴きくださいませ。


この記事を書いた人

MotionGallery編集部

MotionGallery編集部です。

https://twitter.com/motiongallery/


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