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「杜人 環境再生医 矢野智徳の挑戦」完成公開プロジェクトをクラウドファンディングで実現!

豪雨災害を防ぐために誰もができることがある。
「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」完成・公開プロジェクト!

毎年激しさを増す豪雨災害は単なる「天災」なのか。自然は人に何を求めているのか。ナウシカのような目を持つ造園家を2年半追いかけた長編ドキュメンタリー「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」の完成・公開を応援してください!

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,200,000円を達成し、2021年11月19日23:59に終了しました。

コレクター
389
現在までに集まった金額
5,948,253
残り日数
0

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,200,000円を達成し、2021年11月19日23:59に終了しました。

Presenter
前田 せつ子 プロフィールを表示

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PRESENTER
前田 せつ子

山口県生まれ。国立在住。(株)ソニー・ミュージックエンタテインメントで音楽雑誌、映画雑誌の編集に携わった後、フリーランスで雑誌『Lingkaran』ほか環境・食・暮らしにかかわる記事の編集/執筆をしてきました。2014年、市の街路樹伐採計画が浮上したのをきっかけに造園家・矢野智徳氏と出会い、映画化を妄想。2018年3月〜アップリンク主催ムービー制作ワークショップ受講を機に同年5月撮影開始。試行錯誤を繰り返しつつ、初めての映像作品に挑戦中です。

このプロジェクトについて

毎年激しさを増す豪雨災害は単なる「天災」なのか。自然は人に何を求めているのか。ナウシカのような目を持つ造園家を2年半追いかけた長編ドキュメンタリー「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」の完成・公開を応援してください!

子どもに伝える大地の再生!

 プロジェクト開始から20日。たくさんの応援・ご支援をいただいて10月8日(金)「杜人」を海外に飛び立たせる費用を含む360万円のストレッチゴールを無事達成することができました!
 ありがとうございます!!
 無理をしてご支援くださった方もたくさんいらっしゃると思います。いただいた熱い想いに、もったいないような気持ちでいっぱいです。ほんとうに、ありがとうございます。

 さて、目標を達成したのだからもういいじゃない、という考え方もあります。私自身、これ以上ご支援を募るのは申し訳ない気がすることも確かです。でも、時間的なゴールまであと40日もあります。もっとたくさんの方にプロジェクトにご参加いただきたい気持ちもあります。
 そこで、エンドレスゴール(?)を設定することにしました。それは、“次の世代へのバトンリレー”のために「杜人〜チルドレンズ・エディション(仮)」をつくることです。

 まだ明確なヴィジョンがあるわけではありません。でも、つい先日、応援してくださった造園家の方から「子どもにもわかるような映画って難しいでしょうか」とのご提案をいただき、とても大事な視点だと思いました。私にできるかどうか自信がないどころか、知識・技術面で心配な点は多々あります。でも、その時は誰かのお力を借りたり、何人かでスクラム組めば、きっとなんとかなるんじゃないかと思います。

 エンドレスゴールは、あえて金額を設定しません。集めたいのは、お金という形を借りてはいますが、想いです。これからいただく想いは、「子どもに伝える大地の再生」のための費用とさせていただくことをお約束します。

 2021年10月10日 前田せつ子


子どもたちは水脈づくりが得意。実は大人のほうが教えられることも多い大地の再生講座。たくさんの子どもたちに届きますように。

次なる目標(ストレッチゴール)挑戦中!

 9月18日(土)正午にスタートしたこのプロジェクトですが、思いもかけないたくさんの応援をいただき、初日に目標金額120万円を達成してしまいました。
 想いを寄せてくださったすべての方々に、心より感謝し、御礼申し上げます。
 ありがとうございます!!

 この想いの渦を止めないために、次の目標(ストレッチゴール)を設定しました。それは、英語字幕を付けて、インターナショナル・エディションを制作すること。
 目標額は360万円。追加した240万円は「杜人」を海外に飛び立たせる費用に充てたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします!!

ナウシカのような造園家

「杜(もり)」とは「この場所を『傷めず 穢さず 大事に使わせてください』と、人が森の神に誓って 紐を張った場」のこと。かつて人は、そんなふうに自然とつき合っていたそうです。

 この言葉を大事にする造園家と出会ったのは2014年夏。全国的に街路樹の桜の倒木が相次いでいた頃で、私が住んでいる国立市でも前年に一本、風で倒れる事故が起こっていました。道路の改修工事に伴って「さくら通り」の桜を半分伐採し、新しい桜に植え替える計画が浮上しました。
 春には美しい桜色のアーチをつくり、夏には歩道を緑の木陰で覆ってくれた木々を、人間の都合で簡単に伐っていいものか。老木のいのちを慈しむ街の人々から声があがりました。
「本当にそんなに傷んでいるのか、矢野さんに見てほしい」

 かつて国立の住人だった矢野智徳(やのとものり)さんは、市民とともに百歳どんぐりの木の引っ越しを手がけたこともある造園家でした。国立から山梨県上野原市に拠点を移し、「杜の学校」という名で造園にとどまらない環境再生活動をしていた矢野さんは、仕事の合間を縫って駆けつけ、一本一本の木を揺すりながら言いました。

「樹高を3分の2くらいに切り詰めて、根回りに穴をあけ、草や低灌木を生やしてやれば、まだ大丈夫ですよ」

 その姿は、手術や薬よりも日常生活の改善を提案して高齢者を見守る町医者のようでした。

「虫たちは風通しの悪いところにつく。葉っぱを食べて空気の通りをよくしてくれているんですよ」
「イノシシはただ食べものが欲しくて土を掘っているわけじゃない。循環が悪い大地を掘って、空気の通りをよくしてくれているんです」
「草は根こそぎ刈ると反発していっそう暴れる。風に倣って刈るとおとなしくなるんです」

4800回以上再生された「大地の再生の手法②風の草刈り」6分30秒

 生きとし生けるものの声を代弁するかのような言葉は、まるでナウシカのようでした。

「大地も人間と同じように呼吸し、地下を血液のような脈が流れています。それを人間が塞ぐから呼吸不全や動脈硬化が起こる。土砂崩れは大地の深呼吸なんです」

 矢野さんは大地に息を吹き込むように穴を掘り、溝を掘り、混み合った植物の枝葉に風を通していきました。
 こんなふうに自然とつき合うことができたら、どんなに豊かに生きられるだろう。いや、人間であることの罪悪感が少しは軽くなるかもしれない。そう思いました。

「書かれた本はないですか?」
「書きたいとは思っているんですが、時間がなくて」
「じゃあ、DVDとかは?」
「ありません」

 手元に残ったのは、わずかなメモだけ。それはいつしか「映画」のイメージになっていきました。

矢野智徳さん 
1956年福岡県北九州市生まれ。造園家、環境再生医。父親の矢野徳助氏が私財を投じて始めた花木植物園「四季の丘」で、10人兄弟とともに植物の世話をして育つ。東京都立大学で理学部地理学科・自然地理を専攻。在学中に1年かけて日本一周を敢行。各地の自然環境を見聞し、84年矢野園芸を始める。95年、阪神・淡路大震災によって被害を受けた庭園の樹勢回復作業を行う中で、環境改善施工の新たな手法に取り組み始める。99年、元日本地理学会会長中村和郎教授らとともに、環境NPO 杜の会を設立。2017~2020年、一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」代表理事、顧問。2020年~大地の再生技術研究所を設立。

矢野さんの映画をつくりたい!

 2018年3月、アップリンク主催の「ムービー制作ワークショップ」に申し込みました。
 そして5月。小さなビデオカメラと細い三脚片手に、矢野さんの本拠地・山梨県上野原市を訪れました。
「映画を撮らせてください」
 経験も知識も、ちゃんとした機材もない私に、矢野さんは快く撮影を許可してくれました。

 その頃、矢野さんは「大地の再生講座」を本格的にスタートさせていて、「大地の再生 結の杜づくり」という全国ネットワークをつくり、文字通り全国を走り回っていました。
 鹿児島県屋久島町、福島県田村郡三春町、長野県安曇野市、埼玉県大里郡寄居町……。毎週のように講座を追いかけました。講座に集まる方は、年齢も性別も職業もバラバラ。でも皆さん熱心に矢野さんの言葉に耳を傾け、汗と泥にまみれて暗くなるまで作業をし、満足した表情で帰っていかれました。


長野県安曇野市にあるシャロムヒュッテ(現在のイラムカラプテ)の自然栽培の畑で風の草刈り(2018年6月)


神奈川県三浦郡葉山町の講座で真剣に矢野さんの話を聴く(2018年7月)

土砂災害が日本列島各地を襲う

 撮影を始めて2ヶ月後。矢野さんが危惧していたことが起こりました。気仙沼での講座中に、西日本一帯を大規模な豪雨災害が襲ったのです。スタッフとともに被災地支援を申し出た矢野さん一行を追いかけて、私も広島、岡山へと向かいました。


広島県呉市安浦町中畑地区。ツバメが飛び交う美しい緑の棚田がある山々に、爪で掻いたような土砂崩れが何箇所も起こっていた

支援に入りたい、という想いがあっても簡単に入れるわけではない。現地入りを果たせたのは土砂崩れから3週間後。広島在住スタッフからボランティア・コーディネーターの松田久輝さんに、そして自治会長・小林一司さんにつながった


崩れた上流の家の梁や柱が突き刺さったままの家。行政の支援は追いついていなかった(2018年8月1日)

千葉からトラックに重機を載せて支援に入られた深江英雄さんらボランティアの方々と連携して作業は進められた(2018年8月5日)

 なぜ、この地域にこれほどの災害が起こったのか。復旧作業の中で現場を観察・体感した矢野さんは言いました。
「強い雨によって上流の斜面が削られて土砂崩壊を起こしたのではなく、ダムや砂防堤、溜池の堤、道路やU字溝など人工構造物が水の出口を塞いでしまったことで、雨水が斜面の下から水柱のように溜まっていき、持ち堪えきれなくなって流れ下った」


安浦町中畑の土石流の爪痕。砂防堤がくっきり見える(撮影:石田伸二さん)

2018年8月1日、中畑地区の住民の方と矢野さんとの会話(2分弱)

2018年秋に公開した、矢野さんが土砂崩れの隠された要因について語っている映像(5分半)

 翌年5月には屋久島で記録的な豪雨により巨岩が崩落。世界自然遺産の島でさえ、自然は傷みはじめていました。そして10月には、台風19号で全国21もの河川が決壊・氾濫。どこへ行っても、災害現場には壊れた人工構造物があり、自らの姿で警鐘を鳴らし続けた植物の姿がありました。


2019年5月、砂防堤を突き崩すように流れ下った巨岩と流木(屋久島)*撮影は7月


2019年11月、土砂崩れが起こった現場のすぐ脇には、葉が変色した松が(宮城県伊具郡丸森町)

 被災地を含め全国29箇所の現場を訪れて痛感したのは、それでも希望はある、ということです。自然現象とも言える土砂崩れ、河川の氾濫と、人は永くつき合ってきました。これほど酷い災害に見舞われるようになったのは、ここ十数年のこと。そうであれば、かつてのつき合い方を思い出せばいい。

 かつての「杜」を思い出すことは、人と自然の関係だけでなく、人と人との関係も豊かにする。このことを映画で伝えたい。想いを新たにしました。

西日本豪雨でほぼ全世帯が2階まで冠水した岡山県倉敷市真備町。2018年10月、被災地再生講座が開かれた


2019年11月、丸森町で開かれた被災地再生講座。自然は常に流線形。水が等速に流れるよう水みちを切ると、泥水が澄んだ水に変わっていく

先の見えないトンネル

 撮り始めたときは、正直、ここまで長く追いかけることになるとは思っていませんでした。矢野さんの自然を観る目、治す手法を、四季折々の風景とともに撮ることができれば、と安易に考えていました。
 でも、撮り始めて間もなく、初めて訪れた屋久島の大自然に感動している私に、矢野さんは言いました。
「尾根の頂、木と木の間に隙間が開いているでしょう。明らかに傷んでいるんです」
「本当の鮮緑はこんなものじゃない」

 都会のコンクリートに囲まれた私たちは、自然があるところへ行くとそれだけで満足してしまい、木々の傷みや大地の詰まりに気がつきません。でも、矢野さんと一緒に歩くと、人間に虐げられた自然の表情が見えてきて、苦しくなることが度々でした。
 その一方で、ちょっとした手作業で息づきを取り戻し、葉を上に向け、天に届けとばかりに枝を伸ばす植物たち。足の裏が包み込まれるほど柔らかくなる大地。それは、手放しの優しさそのものでした。


空気の流れがよくなると、すぐにトンボや蝶がやってくる

北九州市小倉南区井手浦の里山。草は暴れ、木々は弱っていた風景が、2日の作業でみるみる息づきを取り戻した

「どんなに傷めつけられても文句も言わず恨みもせず、ちょっと手を入れるとすぐに息づきを取り戻す。与えられた場所で必死に生きる健気な存在。こんな人にはとてもなれない」

 植物はともにこの地球を生きる仲間。セミも、カニも、イノシシも、人間以外の生きものはみんな空気と水が循環するように日々環境改善している。その循環の輪から人間だけがはみ出してしまっていることが、いま、災害という形で人間社会に還ってきている

 それはあまりに大きく、私には壮大過ぎるテーマでした。

 ドキュメンタリー作品の上映会は、地域で何度か開いたことがありましたが、実際に自分がカメラを持って現場に行き、たくさんの映像を撮り、持ち帰って編集していると、テーマを一つの作品としてまとめ上げることがどれほど大変なことかを思い知らされました。まるで人生最大の難問にぶち当たったようでした。


編集作業は茶の間の隅っこで。2019年12月に娘が撮っていた一枚……

 険しい山道を登るような、先の見えないトンネルを進むような日々。なんとか出来た!と思っても、友人・知人に観てもらうとダメ出しの嵐。
 編集を始めて1年以上、何度もやり直し、その度に新たな壁にぶつかって、袋小路に嵌りました。そんなとき、誰よりも支えてくださったのが、映画監督の纐纈(はなぶさ)あやさんでした。

光のほうへ

 共通の友人を介して出会った纐纈さんは、矢野さんのこともご存知で、「想いは技術に先行します。きっと、大丈夫です!」と、最初に背中を押してくださった方でした。その後、機材選び、編集ソフトの使い方など初歩的なことから、カットの選び方、つなぎ方、「ドキュメンタリーとは何か?」に至るまで、誰よりも厳しく、貴重な時間を割いて、作品に向き合ってくださいました。

纐纈あやさん
東京都生まれ。自由学園卒業。2001年ポレポレタイムス社に入社。本橋成一監督の「アレクセイと泉」(2002年)等の映画製作に携わる。2010年、上関原子力発電所に反対し続ける島民の暮らしを映し撮った映画「祝の島」を初監督。シチリア環境映画祭で最優秀賞受賞。大阪貝塚市の北出精肉店の家族の暮らしを描いた2作目「ある精肉店のはなし」(2013年)は釜山国際映画祭、山形国際映画祭招待作品。ニッポンコネクション(フランクフルト)ニッポンヴィジョンズ観客賞、第5回辻静雄食文化賞。平成26年度文化庁映画賞文化記録映画部門大賞。現在「里守人と馬頭琴」映像プロジェクト他が進行中。

 
 撮り始めて間もないうちに音楽をお願いしたのが、山口洋さん。2019年に結成40周年を迎えたバンド、HEATWAVEのフロントマンで、ソロでサウンドトラックもリリースしている彼は、矢野さんと同じ福岡出身。逆境も力に変える筋の通った生き方、そこから生まれる音楽が、映画の主題と重なると思いました。たまたまWEBマガジンで連載を担当していた私の厚かましいお願いを、彼は思い一つで引き受け、さらに今年リリースした全面プロデュース作品、G.Yokoさんのアルバム『Survive』から1曲をエンディング・テーマにするのを快く許可してくださいました。

山口洋さん(撮影:三浦麻旅子)
福岡県生まれ。ギタリスト、ヴォーカリスト、ソングライター、プロデューサー。1979年にHEATWAVE を結成し、90年メジャー・デビュー。現在までに14枚のアルバム、ベスト盤等を発表。阪神・淡路大震災後につくった「満月の夕」は現在もさまざまなミュージシャンに歌い継がれている。2011年東日本大震災後は仲井戸“CHABO”麗市らと福島県相馬市を応援するプロジェクトを始め、現在も継続中。ソロ名義作品に『機巧奇傳ヒヲウ戦記 オリジナルサウンドトラック』(2000)、『日本のあちこちにYOUR SONGSを届けにいく 2018』(2019)等。

G.Yokoさん
沖縄県石垣島生まれ。幼少期に俳人である父と海のそばの家で暮らし、詩を書き始める。高校時代に音楽に目覚め、曲を作り始める。2011年、沖縄のライヴハウスで山口洋に出会い、2021年4月、彼が全面プロデュースしたアルバム『Survive』でデビュー。同アルバムの中から宮古島に伝わる子守唄「ばんがむり」が「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」エンディング・テーマに。

 
 さらに、天上からこぼれてくるようなピアノで映像にいのちを吹き込んでくださったのが、水城ゆうさん。水城さんは2019年6月に余命1年と宣告された後も積極的に創造活動、表現活動を続けられ、20年6月からは毎日即興でピアノを弾き、それをYouTubeにアップされていました。毎日生み出される光の粒のような、泉から湧き出す清水のような音楽を映画に使わせていただきたいと伝えると、深く頷いてくださいました。

水城ゆうさん
小説家、ピアニスト。京都でジャズトリオを率いての演奏活動を経て、1986年にSF冒険小説でデビュー。2006年NPO法人現代朗読協会を設立、代表を務める。執筆およびオーディオブック・音楽制作を続けながら、トランジション世田谷茶沢会、日本在来種ミツバチの会、NVCジャパン・ネットワーク等多方面にわたる旺盛な表現活動を通して持続可能な社会、非暴力によるコミュニケーションの実現に力を注ぐ。2019年6月に食道がんが見つかり、20年6月12日からほぼ毎日「mizuki yuu essay」と名づけた即興曲をYouTubeで発表する。20年8月15日逝去。享年63。


 ナレーションをお願いする方は、早い段階で私の中では決まっていました。光野トミさんは、半世紀続く「くにたちお話の会」のメンバーで、その「語り」は大樹そのものでした。マイクの前で話されたことなどない光野さんは、戸惑いながらも「私でよければ」と何度も練習を重ねて、都心のスタジオまで足を運び、初めてのナレーションに挑戦してくださいました。

光野トミさん
佐賀県生まれ。児童文学者の松岡享子さんの呼びかけで1967年に始まった「くにたちお話の会」の発足時からのメンバー。子どもと本をつなぐストーリーテリングの日本における黎明期を支え、現在も学校や図書館、公共の場でお話を語り続けている。国立在住。

 
 そして、同じくナレーションにチャレンジしてくださった岩田彦乃さんと林揚羽さん。岩田さんは矢野さんとともに全国を回り、朝から晩まで泥だらけになって大地の再生をされるなか、合間を縫ってスタジオに駆けつけてくださいました。

岩田彦乃さん
大阪府生まれ。木工作家をやりながら、東日本大震災後、循環する暮らしを個と環境、社会とのつながりの中でともに考え、実践する活動を仲間たちと始める。「風土の花」代表。2017年から一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」理事。2020年より「大地の再生技術研究所」。

 
 林揚羽さんに初めてお会いしたのは、今年6月。くにたち公民館で行われた一橋いしぶみの会制作の朗読劇「ある戦没オリンピアンの日記」の上映会でした。林さんの繊細で優しく哀しみも表現できる声を、その場でスカウト(!)させていただいたのでした。

林揚羽さん
埼玉県生まれ。俳優・宣伝・デザイン・制作として創作活動に関わる。大学時代に一橋大学の演劇サークル「劇団コギト」に所属。卒業後は会社勤めをしながら劇団「しあわせ学級崩壊」に所属し、他の劇団の舞台にも出演している。2020年からは朗読作品や音声作品の制作を開始。


 岩田さんには「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション」の、林さんには「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」のナレーションをお願いしています。

 加えて、「杜人」の題字を書いてくださった奈良裕之さん、西日本豪雨被災地のドローン映像を快く貸してくださった石田伸二さん(i Daps)、映画のアニメーションに初めて挑戦してくださった(挑戦者ばかり!)清水有紗さんと糸井みささん、写真を提供してくださった石井和彦さんに大内正伸さん、編集の最終段階で貴重なご意見をくださった映画監督の前田亜紀さんに田中トシノリさん……。ほかにも書ききれないたくさんの方々に支えられ、励まされて、長いトンネルの出口がようやく見えてきました。

清水有紗さんと糸井みささんは、初めての映画アニメーションにチームでチャレンジしてくださいました

出演者について

 さて、映画に登場していただいた方々の紹介が遅くなりました。とはいえ、あまりにたくさんの方にご出演いただいている(というか、撮らせていただいている)ため、ここではごく一部の方の紹介にとどめさせてください。

玄侑宗久さん(撮影・藤田修平) 
臨済宗妙心寺派慧日山福聚寺住職、作家。慶應義塾大学在学中から小説を書き始める。2001年「中陰の花」で第125回芥川賞受賞。2008年2月より福聚寺第35世住職。2011年3月、東日本大震災を福島第一原発から45kmの三春町で体験、4月には政府の復興構想会議委員に選出される。禅や仏教にまつわるエッセイのほか、鈴木秀子さん、釈徹宗さん、養老孟司さん、五木寛之さんなど、各界の人々との対談集も好評である。境内にある樹齢450年の福聚寺紅枝垂桜は、初の天然記念物「三春滝桜」の最初の子孫木と思われ、福島県田村郡三春町を代表する桜になっている。2015年本堂と庫裡の改修に伴い、境内全体の改善工事を矢野さんに依頼。

檀家さんの中には「草を生やしておくなんてみっともない」という方も多かったが、手書きの看板を随所に設置し、辛抱強く伝えていった。奥に見えるのが「愛姫の桜」

石田智子さん 
慧日山福聚寺寺庭。ファイバーアーティスト。京都精華大学美術学部染織科を卒業後、1991年宗久さんと結婚。それまでは布を素材にした作品を制作していたが、禅寺の生活の中で参拝者のお供物の包装紙に出逢い、紙縒りをつくることを着想。紙縒りのインスタレーションでベルギーやポーランドのビエンナーレで大賞を受賞、世界的なアーティストとして活躍する。2020年春には郡山市美術館の企画で15万本もの紙縒りを使った個展が開催された。

堀信行さん
地理学者、理学博士、東京都立大学名誉教授。専門は環境地理学。広島大学教育学部卒業後、東京都立大学理学部地理学科助手を経て、1992年東京都立大学理学部助教授となり、その後教授を経て、首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授。学生時代からフィールドワークを積極的に行い、南米アマゾンやアフリカ大陸を探検する。世界的なサンゴ礁学者として知られるほか、人間と自然の関係論、風土論、景観論などを精力的に探求し続けている。矢野さんの学術面における恩師であり、よき相談相手でもある。

 
 上記の方々をはじめ、矢野さん率いる「杜の学校」スタッフや一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」の皆さん、全国各地で開催された大地の再生講座の主催者さん、参加者さん、被災地で出会った方、被災地に駆けつけたボランティアの方々……。たくさんの方にご出演いただいています。


 大地の再生講座@屋久島には何度か通いました。何度行っても屋久島の風景、参加された皆さんの清々しさは最高でした。

 大地の再生講座@井手浦(福岡県北九州市)。どんどん変化を遂げる里山の風景にみんなの顔もほころび、ともに生きる仲間の表情に。懐かしくあたたかい現場でした。

 東京都小金井市の長野亮之介さん宅で行われた「じゅんこの庭プロジェクト」は、忘れられない現場の一つです。

 2018年9月に行われた大地の再生講座@丸瀬家の牛小屋(鳥取県米子市)には2日間に渡って50人が参集。現在は「食べれる森シュトレン」というオーガニックなカフェ&スペースに変身!

 長期にわたった福聚寺(福島県田村郡三春町)の改善工事。どんなにハードな現場も笑顔と笑い声が絶えない「杜の学校」&「大地の再生」メンバーに、どれだけ励まされたことでしょう。

 岡山県総社市、鬼ノ城にほど近い「天空のなごみ茶屋 太一や」で行われた山一つ分の大地の再生。主催のとろん(荒川博)さん、悠(はるか)さんのエネルギーには鬼気迫るものがありました。

 2019年夏「あぶくまの里山を守る会」主催の講演会で訪れた宮城県伊具郡丸森町。同年秋に被災地再生講座で訪れることになるとは……。明るく逞しくあたたかい丸森町の皆さん、忘れません。

 エドヒガンザクラと、根が絡みついて離れない松とケヤキも重要な登場人物、もとい登場植物です(宮城県仙台市)。

 矢野さんの生まれ故郷である植物園(現在は北九州市立白野江植物公園)を訪れたスタッフと有志。人と自然の関係を象徴する風景は、映画のクライマックスの一つです。

完成、そして公開に向けて

 さて、編集作業には終わりが見えてきたものの、映画はそこからが新たな始まりとも言えます。音を整え、色を調整し、MAとDCPという仕上げ作業(ポストプロダクション)を経て、やっと映画館等で上映できる作品になります(私も最近知ったばかり……)。

 これまではなんとか貯金を切り崩してやってきましたが、ここからのポストプロダクション、さらに一般公開を目指して行う宣伝活動(チラシ、ポスター制作、SNS等)には、また新たな費用がかかります。

 目標金額の120万円はこれらの費用に充てたいと思っています。特典の制作費、プロジェクトの手数料もここに含まれます。でも、正直に言うと、集めたいのはお金よりも皆さんの想いです。たくさんの想いが集まれば、きっとたくさんの人に観てもらえると思うからです。

 このプロジェクトが目指しているのは、映画「杜人」を完成・公開していくことはもちろんですが、それ以上に「杜人」を増やしていくことです。このプロジェクトが多くの人の目にとまれば、作品の注目度も上がり、劇場やメディアへのアプローチもぐんとしやすくなるでしょう。

 このプロジェクトが、いつしか忘れ去られてしまった「杜」という言葉に息を吹き込み、人と自然の関係を結び直し、豪雨災害をはじめさまざまな環境問題の根本を見つめ直すきっかけになってくれたら……どんなに素敵でしょう!


特典について

■「大地の再生の詩~杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権 
 
 
撮影は2年半、全国29箇所、200時間以上カメラを回しました。編集には1年半を費やし、何度もやり直し、バージョンアップを重ねてきました。「大地の再生の詩~杜人 オリジナル・エディション」は劇場公開版に先駆けてつくった原型で、110分の作品。初めての方には少々入っていきにくいところもあるかもしれませんが、一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」(2017年~2020年)の活動、手法、関わる人々の言葉、現場を、より多く収めています。劇場より早く、オンラインでご視聴いただけます(整音、カラーコレクション等は経ない映像となります。ご了承ください)。

 収録される主な現場は以下の通り(短いカットしか収録できなかった現場も含まれます)。「*」はオリジナル・エディションのみの収録です。

  • 鹿児島県屋久島町
  • 福岡県北九州市
  • 山梨県上野原市
  • 神奈川県三浦郡葉山町
  • 埼玉県大里郡寄居町(*)
  • 宮城県伊具郡丸森町
  • 千葉県市原市
  • 鳥取県米子市
  • 神奈川県横須賀市
  • 東京都小金井市
  • 東京都府中市(*)
  • 宮城県気仙沼市
  • 沖縄県宜野湾市(*)
  • 福島県田村郡三春町
  • 広島県呉市
  • 岡山県倉敷市
  • 岡山県総社市
  • 宮城県仙台市
  • 神奈川県鎌倉市(*)

*プロの造園家向けに開かれた大地の再生講座@中央園芸(埼玉県大里郡寄居町)

ガジュマルと井戸が御嶽のような沖縄県宜野湾市の個人宅で開かれた大地の再生講座

*神奈川県鎌倉市の個人宅での手作業による井戸掘り。井戸は究極の「杜」空間


■「杜人~環境再生医‧矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券

 大地の再生に初めて出会う方に届くように、ブラッシュアップした劇場公開版(100分予定)の鑑賞券。劇場は現在交渉中ですが、ドキュメンタリーに強いミニシアターになると思います(お近くに上映館がない場合もあります)。もしも劇場が決まらない場合には、オンライン視聴権に振り替えます。劇場公開に間に合うようにお届けします。


■「杜人」ガイドブック

 いわゆる映画のパンフレットですが、実用的なものを目指して、あえてガイドブックと名付けました。劇場公開版のシナリオや、出演者やスタッフのコメント(寄稿)に加え、映画で登場する「風の草刈り」「風の剪定」「表層の水切り」「水脈」「点穴」等の手法をわかりやすく紹介する予定です。手法の執筆は「山で暮らす愉しみと基本の技術」(農文協)ほかで人気の大内正伸さん。PDF版と印刷物があります。印刷物は、劇場や自主上映会会場で販売するものと同じです(B5判32頁を予定/販売予定価格800円〜)。

大内正伸さんは現在「大地の再生」の本を執筆中


■「杜人」オリジナル手拭い

 藍に白抜きで「杜人」のロゴと渦の意匠をあしらったオリジナル手拭いです。藍は虫除け、マムシ除けにもなります。島根で大地の再生に取り組む中島史生(しお)さんが特別に一点一点手作業でつくってくださいます。数に限りがあります。非売品。

写真はイメージ。現在、型を制作中


■「大地の再生の視点と手法」DVD(未公開映像をセレクションのうえ特別編集/90分)

 本編に収めることが叶わなかった貴重なアウトテイクを特別編集。シロアリやムカデに悩まされる家の改善、直播きによる田植え、子育てや人間関係にも通じる言葉、モノの配置の仕方など、日常のさまざまなシーンに活かせる視点と手法を凝縮してお届けします(「杜人」特別鑑賞券と同時のお届けを目指しますが、遅れる場合もあります。ご了承ください)。DVDはコピーになります。非売品。

シロアリに悩まされる家の裏手、山側に溝を掘って炭を撒く@広島県大崎上島

直播きした稲の苗をヒエと選り分ける@山梨県上野原


■「杜人」上映

 自主上映会の開催権(1日)です。状況に応じてオンライン上映会への変更も可能です。開催日程については、お近くに上映館がない場合には一般公開初日以降、ある場合には上映館での公開終了後になります。ご了承ください。

■オーダーメイドの監督トーク

 あえて「特典」にするのも憚られますが、ご要望に応じて本編に収めきれなかった映像をお見せしながら、撮影時のエピソードや裏話をお話しできたらと思います(交通費は別途実費となります)。

■矢野智徳推薦「空気を纏うbasic shawl」と「空気を纏うonly one shawl BIG

 伝統的な「播州織」の新たな解釈と開発を目指すtamaki niimeは、「日本のへそ」と呼ばれる兵庫県西脇市の自然豊かな地に織工場を持つ「衣」の会社です。2019年1月から敷地内の大地を再生。初めてtamaki niimeの織物に触れた矢野さん曰く「空気を通し、空気を含む。だから夏は涼しく、冬はあたたかい」。
 今回、モダンで楽しく、肌触り良く、季節を選ばずに使える「basic shawl」(定価13,200円相当)と60年代のヴィンテージ力織機で織り上げた一点モノの「only one shawl BIG(定価20,900円相当)」を、ご厚意でご提供いただけることになりました。ご希望の色、イメージを伺ったうえで私が選んで、クリスマス・シーズンに間に合うようにお届けしたいと思います。

basic shawl

only one shawl BIG


■「杜人」未公開映像をオーダーメイドで特別編集! (DVD/30~40分程度)

 撮影に伺ったすべての現場に思い入れがあります。TVシリーズのように現場ごとにまとめられたらどんなにいいかと何度思ったことでしょう。時間の制約で本編に入れることが叶わなかった現場、泣く泣くカットせざるを得なかったシーンを、ご要望に応じて編集し、オーダーメイドの作品としてお届けします。現場単位でも、人中心でも(その場合、ご本人からのオーダーに限ります)、ご要望を伺って編集します。お届けは「杜人」公開後、しばらく編集のお時間をください。

 撮影で伺った現場は以下の通り(北から)。「*」は「大地の再生の詩」「杜人」どちらにも収録が叶わなかった現場です(ごく短いカットを除く)。「大地の再生の視点と手法」DVDには収録される現場もあります。

  • 宮城県気仙沼市、伊具郡丸森町、仙台市
  • 福島県田村郡三春町
  • 埼玉県大里郡寄居町
  • 千葉県市原市
  • 東京都小金井市、府中市、国分寺市(*)、国立市(*)、世田谷区(*)
  • 神奈川県三浦郡葉山町、横須賀市、鎌倉市
  • 山梨県上野原市
  • 長野県安曇野市
  • 静岡県伊豆の国市(*)
  • 鳥取県米子市、真庭市(*)
  • 岡山県倉敷市、総社市
  • 広島県呉市、竹原市(*)、豊田郡大崎上島町(*)、尾道市(*)
  • 福岡県北九州市、行橋市(*)
  • 鹿児島県屋久島町
  • 沖縄県宜野湾市

2018年夏に訪れた広島県の大崎上島と向島。瀬戸内海に浮かぶ物語のような島々に「ゲド戦記」を思う

■エンドロールに【特別協賛】でお名前載せます!

 個人、法人にかかわらず、「特別協賛」という形でエンドロールにお名前を記載します。

■矢野智徳スペシャル・トーク

 矢野智徳さんのご厚意で特典になりました! 矢野さんのトーク付き自主上映会を開催できる権利です(交通費は別途実費となります)。開催日程については、矢野さんの予定との兼ね合いになりますが、お近くに上映館がない場合には一般公開初日以降、ある場合には上映館での公開終了後になります。なお、日程調整は早めに、そして何度かさせていただくことになると思います(現場が立て込んでいることが想定されるため)。ご理解いただければ幸いです。

想定されるリスクとチャレンジ

 このプロジェクトをやろうと思ったのは、すでに矢野智徳さんや大地の再生のことを知っている方よりも、知らない方に届いてほしいと思ったからです。その意味では、私がもっと有名であれば、もっとたくさんの方に届くでしょう。このプロジェクトにどれだけの方が注目してくださるか、無名の新人監督の映画をどれほどの人が観てくださるか、まったく見当がつきません。

 金銭面で言うと、会社員からフリーランス(編集/ライター)になって20年以上、こんなにも赤字、というより「出ていく一方」だった3年間はありません。とはいえ、最初から撮影や録音をプロの方にお願いする余裕はないと思っていたので、ひとりで回った分、経費は最小限で済んでいるとも言えます。そして、たとえ目標額を達成しなくても、作品は完成させ、一般公開を目指すことに変わりはありません。特典についても変更の予定はありません。

 でも、何事につけ、赤字というのは循環を悪くします。注目度が低いままなら、今後上映館が決まったとしても、観客の動員はふるわないでしょう。私の懐事情はさておいても、コロナ禍で厳しいミニシアターに、これ以上苦しい思いをしてほしくはありません。それ以上に、弱っていく植物を、害獣扱いされる動物たちを、災害で辛い目に遭う人々を、そのまま見過ごすのは嫌です。

 私が配った手づくりチラシを見て、早々に寄附をしてくださった方もあります(既にご寄付をいただいている方には、相応の特典をお送りします)。作業や作品を無償で提供してくださった方もあります。こんなに多くの方が応援してくださるのは、そこに希望を見てくださるからだと思います。映画作品として捉えたら、拙さは拭えないと思いますが、大事なことを伝えるための道具として、一緒に希望を見つめてくださる方を待っています!

 なお、劇場公開の可否、今後のスケジュールについては随時アップデートしていきますが、現段階での予定は、以下の通りです。

<プロジェクトスケジュール>

2021年11月中旬「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」
        ポスト・プロダクション(仕上げ作業)開始

    12月上旬 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション」オンライン視聴開始
         「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」チラシ、杜人ガイドブック等の制作開始

2022年 1月〜   劇場公開に向けての宣伝活動を本格的に開始

            3月〜4月 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」 劇場公開! 
                             *「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会スタート


荒地だった場所にも稲は育つ。播かなければ何も始まらない

みんなが「杜人」になることを夢見て

 ここまでお読みいただき、本当に、ありがとうございます!!

 長々と書いてきましたが、伝えたいことは一つ。 
 小さなノコ鎌一本、移植ゴテ一本あれば、誰でも、いつでも、どこでも、大地に息を吹き込むことができる。それは、地球環境全体の改善につながっていくということです。

 矢野さんが人生をかけてされてきた「大地の再生」は、豪雨災害はもちろん、気候変動という言葉に集約されるあらゆる環境危機を改善する可能性を秘めています。
 草を敵にし、ナラ枯れや松枯れを虫のせいにし、森の食べものがないから里に出てきるクマや鹿やイノシシを害獣として駆除する暮らし方ではなく、自然の循環の中に人間が加わることができたら……。

 そんな懐かしい未来へと続く敷石の一つ、いえ、種籾の一粒に、この映画がなれたなら!

 たったひとりの小さな想いからスタートした映画づくり、最後はみんなでゴールラインを駆け抜けたいのです。ぜひ、このプロジェクトに加わってください。応援、ご支援、よろしくお願いいたします!

2019年4月、横須賀市秋谷のK邸にて(前列右端が私)

前田せつ子(旧姓:村崎) 監督・撮影・編集・その他いろいろ
熊本出身の両親の元に生まれ、山口県防府市で育ち、防府高校卒業後、東京の大学に進学するために上京。(株)ソニー・ミュージックエンタテインメントで音楽雑誌や映画雑誌を編集、1999年よりフリーランスの編集者/ライター。雑誌「Lingkaran」で辰巳芳子さんと根本きこさんの連載を担当し、書籍も制作。青森県六ヶ所村の取材で鎌仲ひとみ監督に出会う。2007年から「六ヶ所村ラプソディー」「ヒバクシャ」等のドキュメンタリーを国立で自主上映。2011年から4年間、生活者ネットワークの代理人として活動(国立市議会議員)。在任期間中に矢野智徳さんと出会う。2018年、アップリンク主催ムービー制作ワークショップ15期修了作品として、90歳を超えて走る父を撮った短編「100歳に向かって走れ」を初監督。「杜人」が初めての長編ドキュメンタリーとなる。

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  • 1000

    監督からの御礼メール

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 2021年11月 にお届け予定です。
    • 10人が応援しています。
  • 3000

    「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 2021年12月 にお届け予定です。
    • 67人が応援しています。
  • 5000

    「杜人〜環境再生・矢野智徳の挑戦」特別鑑賞券+「杜人」ガイドブック(PDF版)

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券1枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(PDF)
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 51人が応援しています。
  • 残り15枚

    10000

    「杜人」オリジナル手拭い【限定70】+エンドロールにお名前記載

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券1枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • エンドロールにお名前記載
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 55人が応援しています。
  • 10000

    「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD+エンドロールにお名前記載

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券1枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 134人が応援しています。
  • 30000

    「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」上映権(1日)

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 42人が応援しています。
  • 50000

    オーダーメイドの監督トーク

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • オーダーメイドの監督トーク(交通費別途)
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 9人が応援しています。
  • 残り3枚

    50000

    矢野智徳推薦「空気を纏う“basic shawl”」【限定15】

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • 矢野智徳推薦「空気を纏う“basic shawl”」
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 12人が応援しています。
  • 残り5枚

    100000

    「杜人」未公開映像をオーダーメイドで特別編集!【限定5】

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • オーダーメイドの監督トーク(交通費別途)
    • 「杜人」未公開映像をオーダーメイドで編集したDVD
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 残り2枚

    100000

    矢野智徳推薦「空気を纏う“only one shawl BIG”」【限定5】

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • エンドロールにお名前記載
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • オーダーメイドの監督トーク(交通費別途)
    • 矢野智徳推薦「空気を纏う“only one shawl BIG”」
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 3人が応援しています。
  • 100000

    エンドロールに【特別協賛】でお名前載せます!

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • オーダーメイドの監督トーク(交通費別途)
    • エンドロールに【特別協賛】としてをお名前を載せます(個人、法人、どちらも可)
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 3人が応援しています。
  • SOLDOUT

    200000

    矢野智徳スペシャル・トーク 【限定3】

    • 監督からの御礼メール
    • 進捗状況のお知らせメール(随時)
    • 「大地の再生の詩〜杜人 オリジナル・エディション 」オンライン視聴権
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」全国共通特別鑑賞券2枚(上映館のない地域もあります)
    • 「杜人」ガイドブック(印刷物)
    • 「杜人」オリジナル手拭い
    • 「大地の再生の視点と手法」特別編集DVD
    • 「杜人〜環境再生医・矢野智徳の挑戦」自主上映会開催権(1日)
    • オーダーメイドの監督トーク(交通費別途)
    • エンドロールに【特別協賛】としてをお名前を載せます(個人、法人、どちらも可)
    • 矢野智徳さんのスペシャル・トーク(交通費別途、日程要調整)
    • 2022年04月 にお届け予定です。
    • 3人が応援しています。